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これから働き方大改革が起きる。今後の新しい働き方について妄想してみた。

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まずは皆さんにこの記事を見ていただきたい。広島県福山市が兼業・副業に限定して、週一回の勤務での採用を始めたという記事だ。これを見て、あなたはどう思うでしょうか。「また話題性を狙ったな」と感じるかもしれない。でも実際は、今後の働き方の最先端なのではないかと思う。今回は、今後働き方が変わる可能性について妄想してみたので、まとめてみます。

www.nikkei.com

 

 

現在は正社員の方が派遣社員より上

現在の労総環境を見ると、多かれ少なかれ「正社員の方が派遣社員より上」という風潮がある。昔あったドラマで「ハケンの品格」というものがある。篠原涼子さん演じる大前さんがスーパー派遣社員として、数々のピンチを救っていくというドラマだ。この痛快なストーリーの前提として、ドラマの中ではどうしても派遣さんというのは正社員さんから見下されているようなシナリオになっている。

 

実際、正社員と派遣社員の差はいろいろとある。「正社員と派遣社員の違いとは?|ハタラクティブ」では、正社員と派遣社員の差の部分を以下のように紹介している。

「正社員」

  • 雇用の形…正規雇用(直接雇用契約)
  • 期限…なし、長期で働くことを前提に雇用される
  • 指揮命令…直属の上司など
  • 給与…各種手当・退職金・ボーナスが支給される場合が多く、生涯年収が高い
  • 福利厚生…勤める企業に準じる
  • キャリア形成…長期雇用を前提にしているため任せられる仕事の幅が広く、キャリア形成しやすい
  • 社会保険…あり
  • 雇用の安定性…安定している
  • 仕事の責任…任せられる仕事の幅が広いため、その分責任もある

 

「派遣社員」

  • 雇用の形…非正規雇用(人材派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で働く)
  • 期限…あり、契約更新か終了かは企業と被雇用者の意思で決まる
  • 指揮命令…派遣元
  • 給与…派遣会社と派遣先企業が交渉して決める、退職金・ボーナスが出ないケースがほとんどのため生涯年収が低め
  • 福利厚生…派遣元に準じる
  • 社会保険…勤務日数・時間により適用
  • キャリア形成…長期雇用を前提としないため任せられる仕事やスキルアップの機会が少なく、キャリア形成しにくい
  • 雇用の安定性…正規雇用と比べると安定性に欠ける、企業から契約終了を告げられる場合もある
  • 仕事の責任…期間が決まっているため、比較的責任の軽い仕事を任せられる

このように正社員と派遣社員を比べると、正社員の方が長期的にかつ安定的にキャリアを築いていきたい人にとっては非常に良い環境であると言える。 だがその一方で、正社員であることが今後はデメリットとなってくるケースがある。

 

正社員はしがらみが多い

上で紹介したように正社員はいろいろとメリットがある。だが一方で、正社員でいることのデメリットがある。近年、同じ企業で定年まで働き続けるという傾向は減りつつある。「第98回アンケート集計結果「「退職」について(2014年版)」|エン ミドルの転職」では、少し古いが転職状況を表した表が掲載されている。

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これを見ると実に転職経験がないのは、17%にとどまっている。現在では一つの会社に居続けるということがレアなケースになってきていると言わざるを得ない。

 

このように働き方が多様化し、一つの会社で勤め上げるということが珍しくなってきている一方で、正社員という働き方にはいろいろとしがらみがある。

 

その最たるものが副業の禁止というものだろう。現在、政府は副業・兼業を推進している。だが、その一方で副業を禁止している企業というのは非常に多い。政府は副業推進。それでも広がらない理由 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online」によると、実に85.3%もの企業が兼業や副業を禁止している。

 

企業が副業を禁止するのはなぜだろう。「副業を始める前に! 社会人(会社員)の副業が禁止されてる3パターン | 20代の”はたらき”データベース『キャリアコンパス』」では、企業が副業を禁止する理由を3つにまとめている。

  1. 疲労等により本業に影響が出るほどの長時間の副業の場合
  2. 本業と副業が競業関係になる場合
  3. 副業の内容が会社の信用を失墜させるような場合 

 

結局のところ企業は正社員で雇っている以上、ある一定の働きをしてほしいと考えている。そして副業というものがその本業をする上での妨げになると考えているのである。だからこそ正社員という雇用形態をとった以上、そこに全身全霊をかけてほしいと考えているのである。

 

正社員優遇の時代は終わり?

今後正社員として働くことがリスクとなる時代が来ると考えている。一番の理由は、会社があなたを守ってくれる時代は終わったということである。終身雇用というのはもう制度してはあまり成り立たなくなっている。先ほどデータとして見せたように、約83%の人が会社を移る時代なのである。

 

これを見ると企業側からしても、正社員として雇用し、社員に忠誠心を求めるのは難しくなってきていると言わざるを得ない。従業員側から見ても、政府が推進している副業・兼業ができない会社にいることはリスクであると考えざるを得ない。

 

つまりその会社だけで通じるスキルというのは時代遅れになりつつある。会社を移ることが一般的な時代において、幅広い視野というものが必要になってくる。物事を一面的に捉えるスキルより多面的に捉えることが重要になってくる。そういった意味でも正社員として、狭い視野で物事を見るのはリスクでしかないのだ。

 

派遣社員・フリーランスとして働くメリット

では少し視点を変えて、「正社員として働かないメリット」を考えてみる。

 

企業側のメリット

まず企業側の視点から見てみよう。企業が正社員を雇うのはリスクになりつつある。大学を出たての新卒社員をじっくり育てていくというのは、見た目としては良いがかなり不確実性を伴う。まずその社員がずっとその会社にとどまってくれるか分からない。そして、その社員が会社にプラスとなる働きをしてくれるか分からないという点だ。

 

それであればスキルと経験をもった人を外部から連れてきた方が早いし、確実なのである。たしかにいきなりよそ者を連れてくることに対する不安感はある。自社の秘密を外に持ち出されるかもしれない。だが、そういったことは契約や守秘義務でどうにでもなるのではないでしょうか。企業が手っ取り早く問題を解決するには従来の正社員で考えるやり方では通用しないのである。

 

あなたへのメリット

今度は逆に労働を提供するあなたの視点から考えてみよう。上でも述べたように、正社員で働くことはいろいろなしがらみがある。会社も守ってくれない、いろいろ制約がある状態では、狭い視野しか持てないのはリスク以外の何物でもないのではないでしょうか。

 

もしあなたが正社員という働き方をやめたらどうなるでしょうか。まず好きなことができるようになる。また、いろいろな仕事(プロジェクト)を持つことによって、今までにない視野の広さを持つことができます。これらはあなたの市場での価値を高めることにつながり、結局はあなたの人生におけるリスクを減らすことになります。

 

また働き方も多様化することができます。「LIFE SHIFT」にもあるように、今後は100年時代へと続いていきます。その時その時のライフステージにおいて最適な働き方をすることが求められてきます。そういった意味でも枠にとらわれた正社員という働き方はあなたの足かせになりかねないのです。

今後求められるスキル

正社員というのは一つの安定であり、守られたポジションであると言えます。でも今後はそれがなくなっていくと考えられます。そうなると今後は、「個としてのあなた」がどのように価値を提供していくかということが重要になる時代になっていきます。

 

現在ではブログを始めとしたSNSも含め、個人として情報を提供し、価値を提供できる時代になりつつあります。個人の発信力が強くなる時代に、組織に属することがどれだけ危険なことかお分かりいただけるでしょう。ホリエモンこと堀江貴文氏は、「ホリエモン「絶対正社員にならない方がいいよ」―堀江貴文が今後の安定した働き方を語り尽くす」でこのように述べている。

労働力もシェアされる時代になる。一つの仕事ではなく、複数の仕事を掛け持ちして時間分割する働き方が当たり前になると思う

 

これは非常に的を射た見解だと思う。堀江氏は、自身の著書「多動力」でこのような見解を述べている。

この、あらゆる産業のタテの壁が溶けていく、かつてない時代に求められるのは、各業界を軽やかに超えていく「越境者」だ。

結局のところ、一つのことにとらわれず、いろいろなことを同時進行で行っていくことが求められる時代になってきたということになる。その意味でも正社員という働き方は時代遅れになってきつつあるし、効率性を追い求めるとそうならざるを得ない部分がある。
 
つまりは、どこの組織に行っても通用する「問題解決能力」と「幅広い視野」が必要になってくることを意味する。逆に言えば、それができない人、会社の指示通りに動かないといけない受け身な人が正社員というポジションにつかざるを得なくなってくるのだと思う。まさに今が時代の変革期にあると言える。
 

終わりに

今後、正社員としていることがリスクであり、効率的ではない時代が来ることになると思う。そういったときに、少しでも優位にスタートするという意味でも、「どこに行っても通用する能力」というのが必要になってくるのかと思う。
 
インターネットや政府の働き方改革で、ますます個というものがスポットを浴びる時代になってきた。そこにいち早く乗るには、今までの常識を覆し、新しい価値を提供できるビジネスマンになっていくことが必要不可欠なのかもしれません。
 
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