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お金を働かせる。でもデメリットが多いお金の働き先とは!?

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現在、つみたてNISAやiDecoといった税の優遇サービスに加えて、株式市場が堅調に推移していることで、投資の分野にもスポットがあたっています。こうなってくると、よく聞くのが「お金に働いてもらおう」という言葉です。今回は、このお金を働かせるという言葉の意味と、その働き先(投資先)を選ぶ上での注意点についてお話をしたいと思います。

 

 

お金を働かせるという行為

お金を働かせるというのは、お金にお金を生み出してもらうということを指します。今のご時世お給料も上がりにくい時代になりました。言い換えると自分一人で稼げるお金には限界があるので、他にも収入源が必要となってきます。副業というのも一つの選択肢ではありますが、どうしても時間や体力的には制限があります。

 

そこでお金に働いてもらおうという発想になります。なぜならば、お金に働いてもらえば、あなたの資産形成においてプラスに作用するからです。お金を生み出す方法を確立さえすれば、お金は疲れを知らず、あなたにキャッシュを持ってきます。

 

「お金を生む資産」を持つ事が豊かさへの近道 [家計簿・家計管理] All About」では、「金持ち父さん貧乏父さん」の著者で有名なロバート・キヨサキ氏の見解として、資産と負債を以下のように定義しています。

  • 資産…自分のポケットにお金を入れてくれるもの
  • 負債…自分のポケットからお金を取っていくもの

従って、「資産」とはお金を生み出すものと定義しますので、アパートや貸家、駐車場など収益性のある不動産、配当金が得られる金融商品などを言い、マイホームや車など税金やコストが常にかかりお金を生み出さないものは「負債」という事になります。このお金を生み出す「資産」を持つことが豊かさへの近道だと言えます。

 

(まだ読まれていない方は、ぜひ一読をおすすめします)

 また、「21世紀の資本」の著者であるトマ・ピケティ氏も「実はみんな読み切れない トマ・ピケティ『21世紀の資本』を簡単図解 恥をかかないために(週刊現代) | 現代ビジネス |」にまとめられていますように、以下のような主張をしております。

株や不動産、債券などに投資することで財産は増えていく。こうした財産の成長率は、給与所得者の賃金が上がる率よりも、常に高くなる。

 

(こちらも書籍の紹介をしておきます。原文の「21世紀の資本」がおすすめですが、右の書籍もマンガで分かりやすくまとめらておりますので、こちらから始められるのも良いかと思います。)

いずれの主張もお金にお金を生み出してもらうことが、富裕層(いわゆる金持ち)になるための最短の方法だと紹介しています。そういった意味で、投資へ注目が集まり、税の優遇措置が取られているということは、一般の人にとってもお金持ちになりやすい環境を準備してくれていることになります。 

 

お金の勤務先で選んではいけないブラック企業

しかし、お金にお金を生み出してもらうにしても、やみくもに投資にお金を回すことは賢いやり方だとは言えません。お金はあなたの分身です。そしてお金にはなるべく効率的にお金を生み出してもらわないといけません。そのため、お金の投資先(勤務先)を選ぶときは慎重にならないといけません。ここではお金がお金を生み出すために働いてもらうにしても、こういったところで働かせてはいけない「ブラック企業」を見ていきたいと思います。

 

パフォーマンスの悪いところはブラック企業

お金に働いてもらうために、投資信託を買った。これは素晴らしいステップです。投資信託とは、お金を金融のプロに運用してもらうことを指します。プロに運用してもらうということで、投資初心者にとっては株式や他の金融資産に投資するより、ハードルが低く感じているようです。

 

でも考えてください。そのあなたのお金の働き先は優良先(優良ファンド)ですか?現在日本には、数多くのファンドが存在します。その中で、あなたは本当にお金を生み出してくれる優良先に、お金を送り込んでいるでしょうか。

 

投資信託の情報は「投資信託のモーニングスター|株式・投資信託・ETF・ニュース・ランキング」が一般的です。サンプルとして、「ひふみプラス」という投資信託のデータを見てみましょう。(「投資信託のモーニングスター|スナップショット[ひふみプラス]」を開いてください)

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このファンドは過去1年間で38.84%ものリターンを出していることが分かります。カテゴリー平均と比較して見ると下回っているようにも見えますが、運用が非常にうまく行っていることは確認できます。逆にここがマイナスが続いているファンドがあったらそこはあまり良いファンドではないかもしれません。

 

なお、投資信託の良し悪しを見るときには、シャープレシオという指標を見ると更に良い決断をすることができます。シャープレシオに関しては、「投資はハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターンなのか 」をご覧ください。いずれにしろ、ちゃんと利益を出している資産に投資をすることが重要になります。

 

高値になっているところはブラック企業

今月初めのブルームバーグのニュース「日経平均がバブル崩壊後の高値、25年ぶり水準に-緩やか金利と好業績 - Bloomberg」で触れられたように、今年は株高が続いています。株高が続くと、多くの方は強気になって投資額を増やしていきます。強気になることは、もちろん悪いことではありませんが、ここで冷静になってください。

 

投資の基本は何でしょう。投資の基本は「安く買って高く売る」です。特に何十年という単位で考える長期投資は、逆張りが基本です。(「逆張り」とは下がっているときに買い、上がっているときに売ることです)

 

例えばあなたが、インデックスファンドとして日経平均株価に連動している投資信託を買おうとしたとする。しかし今過去何年ぶりの高値に位置している日経平均株価を購入し、更に上がる可能性があるとちゃんと理解した上で買っているだろうか?

 

単純にお金を投資に回す(お金に働いてもらう)だけでは、キャッシュを生み出すどころか、値下がりによって資産を毀損する場合もあります。

 

ちょっとややこしい話になりますが、インデックスファンドの基準価額とアクティブファンドの基準価額は少し意味合いが違うと考えています。インデックスファンドの基準価額はベンチマークに連動しているので、割高/割安という概念があると考える一方で、アクティブファンドの場合は割高/割安という発想ではなく、ファンドマネージャーの運用がうまく行っていないだけと考えるべきです。

 

つまりアクティブファンドの場合であれば、今後もこのファンドマネージャーがさらにお金を増やしてくれると考えるのであれば、高値であってもどんどんそのファンドにお金を入れていいと思います。ただし日本株メインのファンドマネージャーであれば、日本株が下落傾向になれば地合いが悪くなり、いくら腕が良くてもファンドのパフォーマンスが悪くなるのではと考える必要もあります。 少し小難しい話になってしまったので、ここは無視していただいても大丈夫です。

 

追記:詳細は以下の記事をご参照ください

www.finance-tenshoku.com

 

金融ではあくまでも値上がりで利益を得ることが基本になります。単純にお金を金融資産に回すのではなく、それがあなたのポートフォリオでどういった意味合いがあるのか考えてみてください。場合によっては、金融商品が安くなることを待つのも重要な選択となるケースがあります。

 

コストが高いところはブラック企業

最後にですが、コストというものを忘れてはいけません。コストとは運用にかかわる経費であり、あなたの資産運用のパフォーマンスを下げるものです。

 

投資信託には主に以下の手数料が存在します。

  • 販売手数料 = 投資信託を購入する時にかかるコスト
  • 信託報酬 = 運用をしてくれているために支払うコスト
  • 信託財産留保額 = 投資信託を解約したときにかかるコスト

 

特に信託報酬というのは、ファンドを長期で持っている場合、それだけかかるコストになるので注意が必要です。「1%が後悔のもと 投信コスト、長期ほど収益に差|マネー研究所|NIKKEI STYLE」によると、信託報酬が1%でどれだけ差が出てくるかこのように記載がされています。

信託報酬は同じ投信ならどこで購入しても同額だが、長期保有する場合は運用成績への影響が大きくなる。信託報酬が1%の投信を100万円で購入し、年4%で10年間運用したとすると、資産は約133万円になる。しかし信託報酬が2%の場合は約120万円で、13万円の差がつく。

 

我々が考えているのは長期投資になります。ここまででお分かりいただけるかと思いますが、期間が長期になればなるほど、またコストが高ければ高いほどあなたの利益を少なくさせてしまいます。現在多くのブログや雑誌で、ノーロードのインデックスファンドが推奨されているのは、この販売手数料がかからず、かつ信託報酬が安いからなのです。

 

信託報酬の安いインデックスファンドはこちらからご参照ください。

diamond.jp

 

また、投資信託自体のコストだけではなく、税金にも注意が必要です。現在、日本では投資で得た利益に対して、20.315%の税金がかかっています。つまり100万円投資し、200万円になった場合、利益は100万円になります。ただ、ここに20.315%の税金がかかるので、受け取れる金額は796,850円になります。つまり利益を確定させるたびにこれだけのコストがかかることを意味します。元本が減る、つまりは資産を毀損していることと同じことになります。

 

ここで出てくるのが、iDecoやNISAといった新しい税金優遇の制度になります。iDecoやNISAはこの運用益に対する税金分を非課税にしてくれます。拠出額に対する税金や、お金を引き下ろす際にかかる税金などは、その口座の種類によって少しずつ違うので、いろいろ見ていかれると良いかと思います。

 

あなたのお金が折角稼いできてくれたお金が税金で持っていかれてしまったら、あなたのお金も働く気がうせてしまいますよね(笑)ぜひ税金にも気を配ってあげましょう。

 

iDecoやつみたてNISAの詳細はこちらをご覧ください。またiDecoやNISAであれば、「マネックス証券」がお得です!

diamond.jp

 

まとめ

「お金に働いてもらおう」「お金を投資に回そう」という考えが広まり、貯蓄から投資へとお金が動くようになってきたのは非常に良いことだと思っています。また日本では年金制度への不安というものも広まってきています。そこで国策として、投資へとお金を回していこうという動きが強くなってきています。

 

しかしその一方でお金に働いてもらうということで単純に、投資にお金を振り分けるだけですと、お金を生み出すどころかお金を減らすことにもなりかねないです。だからこそ、お金にどこで働いてもらうかということが重要になってきます。お金はあなたの分身です。あなたの資産形成に助けになってくれます。ぜひ正しい形でお金に働いてもらいましょう。

 

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投資と投機の違いは「予想をしないこと」と定義をさせていただきました。詳細はこちらの記事からご覧ください。

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年金運用のプロの手法の中で、我々の資産運用に活かせる部分を選びました。

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