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【米株初心者の方はぜひ】「バカでも稼げる『米国株』高配当投資」は、米国株投資を始める最初の入門書として最適

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今回はTwitterでも話題のバフェット太郎さんの書籍、「バカでも稼げる『米国株』高配当投資」の感想をレビューとしてご紹介したいと思います。

 

バフェット太郎さん(@buffett_taro)はtwitterのプロフィールにありましたが、「日本一アンチの多い米国株ブログ『バフェット太郎の秘密のポートフォリオ』書いてます」とのことです。「日本一アンチの多い」にドキドキしながら、本書を購入してみました。

 

 

(追記)

当記事の感想が、バフェット太郎氏のブログで紹介されました!!

buffett-taro.net

 

 

なぜこの本を手に取ったか

現在、個人投資家の資産運用の状況を見ると、インデックスファンド(あるいは投資信託)を使った積み立てによる投資というのが流行しているようですが、本書は米国の個別株に特化したものとなります。

 

日本人の書かれた米国株投資法に関する本は、近年数は増えてきていますが、それでも日本株なんかと比べるとまだまだ数は少ないのが現状です。そんな中、日本の方が書かれた「英語力ゼロ」「知識ゼロ」で始められる米国株投資法というものに興味を持ち、購入してみました。

 

感想

言葉のチョイスとして時々過激だなと思う部分がある一方で、内容は正統派の長期投資をご提案されている書籍になります特に高配当で、かつ増配しているという、いわゆる株主への還元を重視されている企業を的確に選び、それを10銘柄ほどで持ち、入ってきたキャッシュで再投資するというオーソドックスだけれども手堅い手法が述べられています。

 

本書にもありますが、株式市場には流行りや廃れといったものがあり、直近ですとFAANG株と呼ばれるハイテク株(Facebook、Amazon、Apple、Netflix、Google)が市場を賑わせていました。

 

(あまり馴染みがない方は、「【図解:3分で解説】FANG(ファング)、FAANG、MANTとは(外国株式銘柄)」もご覧ください)

 

このあたりの銘柄の動向は、投資家も注目をしており、ブルームバーグでも今年の4月に「「FAANG」株の米国株全体への影響、実は大きくない - Bloomberg」といったニュースが出たりしておりました。

 

少し話が脱線しましたが、こういったマーケットでの注目度に左右されるような銘柄ではなく、一般的には地味と呼ばれるような銘柄を持って、運用していくことを主張されています。時折出てくる過激な言葉遣いとは裏腹に、「長期運用」という目線に立った非常に好感の持てる手法だと思います。特に良かったと思うのは以下の3点です。

 

均等分散投資をし、配当金で再投資を行う

本書に時折出てきますが、バフェット氏は以下のような手法を使われています(以下の一文は本書99ページより)。

バフェット太郎は10社に均等分散投資し、配当金を組入れ比率最低銘柄に再投資することをルールにしている

 

これは投資信託でポートフォリオを作るときに、何度か本ブログでもご紹介したリバランスの考え方と同じだと思います。

www.finance-tenshoku.com

 

またこの10社という所が大事だと思います。あまりにも銘柄数が少なすぎると1銘柄の動向が自身のポートフォリオに大きく影響を与えてしまいます。一方で、銘柄数が多すぎると、分散がされすぎてしまい、資産を効率よく増やすことが難しくなってきてしまいます。

 

銘柄数が増えた分散という意味では、インデックスファンドがありますが、ある程度自信のある銘柄で資産運用を行うということは、リスクも上がりますが、リターンを程よく上げる効果が期待できます。

 

その数をバフェット太郎氏は「8~16銘柄」と提案されています。この中で、パフォーマンスが悪かったもの(安くなった銘柄)をコツコツ買っていくことで、上昇相場の時に一気にリターンを高めることができます。

 

またここで選ぶ良い銘柄の基準の1つとして「営業キャッシュフロー・マージンが同業他社に比べて継続して高い企業」と定義しています。投資初心者の方だと売り上げや利益という言葉に惑わされがちですが、良い企業というのはキャッシュフローが潤沢な企業となります。そのことを改めて述べられている所も、非常に良いと思いました。

 

財務分析に苦手意識がある方はまずこの本から始められると良いと思います。

 

良い銘柄に分散投資をし、再投資を行っていく。投資の一番重要な部分だと思います。本書ではまた再投資を行った場合と行わなかった場合の比較も紹介されています。再投資がいかに大事かご理解いただけると思います。

 

カンタンなルールに従うロボット投資家たれ

本ブログでもご紹介してきましたが、投資を行うときはルール決めがあなたの資産運用を大きく左右します。鎌倉投信の新井氏の言葉を何度か引用させてもらいました。

徹底的に市場を読まない。予測しても当たらないから。 

 

www.finance-tenshoku.com

 

結局ルールを決めないと、迷いが生じてしまいます。特にこのバフェット太郎氏も提案している長期投資法は、株価が安くなっているときに、多く買うことが重要になってきます。下がっているときに株を買うということは、投資を始めたばかりの人には勇気がいることになります。

 

しかし前もってルールを決めておけば、そこで迷いは生じません。機械的に安くなった株を一定の金額買い付けるということができます。これができることによって、株式市況が元に戻ってきたときに、この時に安く購入していた株があなたの資産の拡大に寄与するのです。

 

バフェット太郎厳選!賢者のための黄金銘柄30種

ここは本書を実際にお読みいただいて見ていただきたいと思うので、詳細な銘柄はここでは紹介しませんが、米国のいわゆる優良企業がリストで紹介されています。

 

日本の投資家の方だと、あまり米国株に馴染みのない方もいらっしゃるかもしれません。そんな方にこそまずはここのセクションをお読みいただきたいです。どれも手堅く、割安になった所では、積極的に買っていきたい銘柄だと思います。

 

先ほども述べたように派手さはないかもしれませんが、地味に伸びていく、またアメリカのみならず全世界で生活に密着した銘柄が多くあります。確立されたブランド力を活かしたキャッシュフローというのは、今後も期待できるでしょう。

 

終わりに

本書は過激な言い回しとは裏腹に、非常に手堅い教科書的な内容の本でした。特に米国株投資に馴染みのない方はまずこの本から読まれると良いかもしれません。

 

税金に関してのお話の部分は、アメリカ人が書いた米国株投資の本では出てきません。あくまでも日本の方が書いた本だからこそ出てくる、米国株投資初心者の日本人向けの本と言えます。

 

米国株は安定的にパフォーマンスが良い傾向が、過去のトレンドから見て取ることができます。上手くポートフォリオに組み込んでいけば、リターンの底上げが狙えるかと思います。