【外資系企業】これは怖い、解雇を示唆する言葉「PIP」とは
今までに「PIP」と呼ばれる言葉を聞いたことはありますか?
このPIPという言葉、響きはどことなく可愛い感じがしますが、実はかなり恐ろしい言葉なのです。当ブログの読者で、外資系金融機関での勤務に興味がある方はぜひ知っておいていただきたい言葉なので、今回はご紹介したいと思います。
PIPとは
PIPとはPerformance Improvement Planの略で、日本語では「業務改善計画」といった訳になります。何かというと、結果を出せていない社員に対して、どうやってパフォーマンスを上げていくのかということを考えるように促されるものになります。
会社は自分のことを考えてくれていてサポートしてくれるのかと考えた方。。。
それは大きな間違いです!
PIPとは、むしろ社員を退職に追い込む場合に使われるケースが多いものになります。実際のこのPIPと呼ばれるものがどのようにして始まっていくか見ていきたいと思います。
PIPの流れとは
実際PIPが出されると概ねこのような流れになります。
マネージャー/ 人事部 から呼び出される
↓
今のパフォーマンスについて話される(だいたいはダメ出し)
↓
PIPの対象だと言われる(そして業務改善計画を一緒に考えさせられる)
↓
もしできなければ賃金が下がる、解雇を示唆される
PIPの本当の意味とは
ここで出てくる業務改善計画とは、具体的にはどういったものになるでしょうか。例えば「一か月で売上を〇〇円にします」「これだけ勉強して知識を身につけ、チームに貢献します」といったものになります。
でも実際は。。。。
そんな業務改善計画。達成はほぼ無理です。。。
そんな目標が達成できるのであればPIPの対象にはまずなりません。
ではなぜそういった制度があるのか。
それは解雇に追い込むためです。
結局はこれができなければクビにしていいよねという計画を作らされ、それが達成できないことを理由に退職に追い込むわけです。(あくまでも自主退社にするのが会社の狙いです)
やはり外資系といえど、日本では解雇をそう簡単にはできません。したがって、自分から退職するように追い込むのです。
本当に恐ろしい制度です。
過去には、「ブルームバーグPIP解雇事件」というものがあったようです(詳細はリンクよりご覧ください)
私が実際に目撃した恐ろしいPIPの実情とは
私があるチームのマネージャーを行っていた時に、チームで他の人と比べると仕事が遅い人がいました。入社したばかりと言こともあるので、私はいつか慣れてきてチームに貢献をしてくれることを期待していました。
ある日、私の上司に私と彼が呼び出され、PIPの話をされました。この時が私自身初めてPIPを目撃したときになります。
とりあえず入社したばかりといこともあるので、いろいろなマニュアルを読んで、本も読んで、知識を身につけていくことを、当面の目標(業務改善計画)としました。
その後、彼はデスクに戻り、目標達成のために努力を始めました。
私はその上司と2人きりになり、こんな言葉を言われました。
「しっかりサポートしてあげてください。そうしないとクビにできないから」
本当に驚きました。どうすればいいんだろうとも思いました。
実際私は彼のサポートを今まで以上に手厚く行いました。
それは会社に彼を解雇するための事由を与えるためではなく、早く業務に慣れ、会社を見返してほしかったからです。
結局彼は退職をし、ほかの会社でのびのびと仕事をしていると聞きました。
結果的には良かったと思うのですが、同時にこの業界の闇の部分を見た気がしました。