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高利回りを実現。プライベートバンカーによる資産運用法。

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今回は久しぶりに、最近読んだ本の感想を紹介したいと思います。書籍のタイトルは「プライベートバンカー 驚異の資産運用砲」というものです。

 

内容をざっくりまとめると、プライベートバンカーとしてキャリアを構築してきた著者が、富裕層が実際にどのような資産運用を行っているのかということを紹介しています。なかなか外からでは分かりにくい世界ですので、本書はそういったベールに包まれた世界を覗くという意味で、読み物としても非常に面白かったです。

 

 

なぜこの本を手に取ったか

先にも述べたように、本書の序盤ではプライベートバンカーとはどういったサービスを提供しているのかということが紹介されています。そして、そんなプライベートバンカーとして経験を積まれてきた著者が紹介する運用方法の解説があります。

 

結論から言うと、私のような凡人では実践するのが不可能です。そもそもプライベートバンカーとは、一般的に億単位の金融資産を持っている顧客を対象にビジネスを展開します。そのため、私のような一般人は顧客対象になりえないのです。

 

とは言え、具体的にどういった考えを著者がお持ちなのか、プライベートバンカーとしての世界を覗いてみたいと思い、本書を手に取りました。

 

Amazon様の本書の紹介ページに以下のような記述があります。こういった内容にご興味のある方は、実践できるできないにかかわらず、手に取ってみると面白いと思います。

元手5000万円で毎年500万円のリターンをしっかり生み出していく必殺技! シンガポールやスイスで活躍する、本物・凄腕のプライベートバンカーが初めて明かす驚異の資産運用法

 

なぜ、日本の金持ちは、こぞってシンガポールで暮らすのか?
なぜ、日本の金持ちは海外で資産運用したがるのか?
なぜ、日本の金融機関では資産運用がしづらいのか?

 

こんな疑問をもったことはないでしょうか?

 

答えは簡単です。
シンガポールのような海外では、日本よりもはるかに巨額のリターンが得られる資産運用が可能だからです。だから日本の金持ちはシンガポールで暮らしたがるし、海外で資産運用をしがたるし、日本の金融機関に資産を預けたがらないのです。

 

本書で特に面白かったのは以下の点です。

 

感想

元手5000万円で毎年500万円のリターンをしっかり生み出していく方法

本書の紹介ページにあり、この方法の答えが説明されています。簡単に言うと、「オフショアの法人を設立し、海外の生命保険に加入し、レバレッジを効かせて資産を増やす」ということになります。

 

詳細な説明は本書を読んでのお楽しみとしたいですが、これが可能になるのは、海外では金融資産を元手に借り入れを行い(レバレッジを効かせ)、資産運用を行うことができるから、という所になります。日本では、ファンドや生命保険に担保価値を認めないため、こういったスキームができないということです。日本が更なる金融大国になるには、こうしたところをいかにグローバル基準まで持っていけるかという所がキーになってきそうです。

 

DCDを活用して外貨でも運用

DCDという仕組み預金のスキームがあります。DCDとはDual Currency Depositの略で、デリバティブを内包した仕組み預金の一種となります。具体的には、ある為替レートよりも円安であれば、高い利回りで円でお金を受け取る。もし円高になっていれば、外貨(例えば米ドル)でお金を受け取るというものです(オプションのショートのような経済効果があるため、円安になっていると高い利回りになります)。

 

楽天銀行様の「楽天デュアル定期預金とは|円預金|楽天銀行」にございますイメージ図が分かりやすいかと思います。

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(出典:上記楽天銀行様HPより)

 

これは円高になっていると外貨でお金を受け取ることになるのですが、それを円貨で考えると円高になっている分、資産が目減りしてしまうというデメリットがあります。

 

しかし本書では、外貨でお金を受け取っても、円貨で金融資産を考えるのではなく、外貨で運用してしまえば、これはデメリットにはならないと述べています。またこのDCDに関しても、レバレッジをかけることで、更に効率的に資産を増やすことができると論じています。あくまでも富裕層が海外のプライベートバンクを利用できる場合に限られてはきますが。。

 

非富裕層が行うべき運用法

本書170ページより、非富裕層が行う資産運用法が述べられています。この辺から、内容が身近になってきました(^^)

 

主に以下の2つの優位性を述べています。

  • ドルコスト平均法
  • 税制メリット(つみたてNISAやiDeco)

これは当ブログでも何度か紹介し、我々にとって非常に身近な内容だと思います。

 

本書のページでは前後してしまいますが、著者がおすすめする投資対象は、米国のハイイールド債に分散投資しているファンドだと述べています。投資はドル建てで行い、資産はドルで持つことの重要性を主張しています。

 

特にハイイールド債に分散投資しているファンドであれば、高い利回りを享受しつつ、分散投資をしているので、リスクも低いことがメリットだと紹介されています。またハイイールド債は、米国の金利上昇局面でも安定したパフォーマンスを出しているようです。

 

たしかにドル建てで運用し、ドルで資産を持つのであれば素晴らしいのですが、我々の多くは依然として円貨で資産を考えないといけない人が多いので、どこまでこのメリットを享受できるかはそれぞれ考えていかないといけなさそうです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。プライベートバンキングという世界は、富裕層向けであるため、謎に包まれた部分も多いですが、本書はそんな世界の一部を見せてくれています。

 

ここで紹介されている資産運用法は、富裕層向けのものが多く、なかなか実践するのは難しいかもしれません。しかしながら本書の最後では、普通の人がどのようにして資産運用をしていけば良いかという点が紹介されています。また今回の記事ではあまり紹介ができませんでしたが、なぜ日本の金融機関が日本国債にお金を投じているのかという所が紹介されており、一つの見方としてとても興味深かったです。

 

富裕層向けのプライベートバンカーに興味のある方はぜひ手に取ってみてください。

 

もし資産運用にご興味がありましたら、ぜひ読んでいただきたい本のリストを作成しました。ぜひご覧ください。

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外資系の金融機関に勤めている当ブログ管理人の私が、実際に買っているファンド、そしてアロケーションを紹介しています。投資は自己責任でお願いしたいですが、もしご興味があればこちらもどうぞ。

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