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仮想通貨も投資対象?分散投資の選択肢の1つとする可能性。

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今回は仮想通貨に関してです。私自身、今まで仮想通貨というのはあまり手を出してきませんでした。しかし、規制もされつつある今、分散投資の一環として、資産の一部であれば、長期的に持った方が良いかもと思うようになりました。ここで言う「資産の一部」というのは、総資産のうちの4~5%ほどを私は想定しております。

 

 

仮想通貨は実体がない?はちょっと違う

まず仮想通貨への批判として多いのが、「実体がない」ものであるということ。つまり、価値のほとんどないものに関して、高い価値が付けられてしまっているということです

 

私はここは少し違うのではと感じています。例えば、日本円であっても製造コストはほぼゼロに近いからです。「1万円の製造コストは20円? 額面以上の通貨は「◯円」 | ZUU online」にあるように、1万円を作るのに、20円程度しかコストとしてはかかっていません。

 

ではなぜこの1万円に1万円の価値があるとされているのか。それはその日本円というものに対する信用で成り立っているからです。同様の考え方をすれば、仮想通貨に対する信用があれば、価値が上がるのは、理にかなったことだと考えます。

 

外資系金融機関は虎視眈々とビジネスチャンスを伺う

昨年末に「ゴールドマン、仮想通貨のトレーディングデスク設置へ-関係者 - Bloomberg」というニュースが、Bloomberg社より報じられました。世界最大手の金融機関の今後の動向に注目が集まっています。

 

同時に他の金融機関がどういったスタンスをとっているのか調べてみたところ、とても分かりやすいサイトがございました。

consensysmediajapan.com

 

こちらのサイトにある情報を簡単にまとめると以下のようになります。

ゴールドマンサックス
ゴールドマンサックスグループは新たなビジネスの対象分野として仮想通貨に対し積極的な姿勢を示しています。

JPモルガン
送金システムを基盤とする商業銀行業務をメインビジネスとするJPモルガンにとって、送金コストの低さで優位性を持つ仮想通貨は必ずしも歓迎できるものではないのかもしれません。

バンクオブアメリカ
同行の仮想通貨に対する発言は散見されないものの、ブロックチェーン・仮想通貨関連の特許申請を積極的にしている点が特徴的です。

UBS
富裕層向けの資産管理で世界最大手とあり、ボラティリティーがあまりに高く不安定な相場が続く仮想通貨に対しては非常に慎重な姿勢を保っているようです。

 

(中略)

 

仮想通貨関連の新市場で先物の需要は確かにあり、取引仲介者として既存の金融機関にとってビジネスチャンスとなると考えられます。中国や韓国のような厳格な規制がまだなされていない欧米では顧客のニーズに応える形で今後、ビットコインやイーサリアムに関わる金融商品の開発が進むかもしれません。

 

現時点ではこの分野への参入に対する温度差はあるものの、どこの銀行さんにとっても関心事の1つであり、ビジネスチャンスを伺っているという点では一致していると見られます。

 

仮想通貨は規制の動向に敏感

数日前(1月16日)に、ビットコインを始めとした仮想通貨市場が大幅な下落を見せました。「ビットコインの大暴落の原因は仮想通貨規制!?BTC1月16日の下落について」にもあるように、各国(特に仮想通貨に大きな影響を持つ中国)で、仮想通貨に対する規制が強まるのではとの思惑が広まったからとの見方が広まっています。

 

これにより一時、ビットコインは節目の100万円を下回る水準まで値を下げました。その他の通貨も軒並み下落したものの、今は130万円水準まで値を戻しています。

 

これらの出来事が意味するところは?

「仮想通貨も他の通貨同様、信用で成り立っている」「外資系金融機関も注目」「規制動向に敏感」という3点を紹介してきました。これらは仮想通貨の動きをより予測不可能にさせる面もあるものの、長期的には制度作りの一環として重要な側面があると考えています。

 

今までであれば仮想通貨が何百倍、何千倍になったというニュースが報じられました。いわゆる億り人と呼ばれる人たちが誕生したとも言われています。今後はこういった短期的な値動きは落ち着きを見せる一方で、仮想通貨・暗号通貨といったものが我々の生活に入ってくることは、想定できるシナリオだと考えています。そうなると今後は投機的な面だけではなく実需的な面で、この仮想通貨市場が動いていくことも想定されます。

 

終わりに

ここ数年の仮想通貨市場を見ると、短期的かつ投機的な動きが非常に強かったです。しかし今後は規制も整備され、また大手の金融機関も入ってくることで、少し様相が変わってくるのではと思います。加えて、フィンテックという分野は、まだ始まったばかりでこの分野に実需が入ってきて需要が高まってくるのはこれからです。

 

今後もしばらくは短期的な思惑で、市場のボラティリティは高くなるかと思いますが、仮想通貨のテクノロジーは社会にとって必要なものではあります。正しいコインをリスクを抑えながら、長期で持っていくことができれば、資産効果も期待できると思います。

 

投資には全て当てはまることですが、あくまでもゼロになっても良い金額で行うことが大事です。それが私自身で言えば、最初に言った総資産の内の4~5%程度となります。特にこの仮想通貨はまだ未知数な部分が大きいです。自身のポートフォリオへのスパイスとなる程度で行うことが大事だと思います。

 

追記:今月26日にコインチェックから、「顧客から預かる約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出」というショッキングな出来事がありました。取引所に仮想通貨や資産を置いておくことへのリスクというものを意識せざるを得ない出来事と言えると思います。仮想通貨に限らず、資産は必ず自身で守り、あくまでも投資は資産の一部(なくなっても良い分)で行うことを心がけてください。

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▼以下は関連記事です。

投資信託を使って、私が実践しているポートフォリオの作り方です。

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資産を増やすには節約ではなく収入を増やすことが不可欠です。なぜ節約では上手く行かないのか簡単にまとめました。

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【金融工学・デリバティブ編】おすすめ書籍11選

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今回は私が実際に読んで良かったと思えるデリバティブ関連の書籍を紹介します。日系・外資問わず金融機関で働いている方、特にデリバティブの実務家やクオンツを目指している学生さんにもお勧めしたい本になっています。

 

(FX・外国為替編、投資信託編、株式投資編はこちらから)

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松原 望の 確率過程 超!入門

まずはこちらの「松原 望の 確率過程 超!入門 」から紹介したいと思います。こちらの書籍は、そもそも確率って何?といった基礎をおさらいするのに最適な本になっています。デリバティブを考える上では最低限確率論や標準偏差といった統計の知識が必要になってきます。そういったところを分かりやすく解説している入門書としては本書が一番良いかと思います。 

 

金融実務講座 マルチンゲールアプローチ入門: デリバティブ価格理論の基礎とその実際

これはデリバティブの評価を行う上で、重要なコンセプトとなるマルチンゲールを分かりやすくかみ砕いて教えてくれています。もちろん多少の数式は出てきますが、式の意味やイメージを重視してくれているので理解がしやすいです。

<Twitterでのコメント>

 

 

数理ファイナンスの歴史

金融業界では過去に、ロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の破綻、リーマンショックといった様々なイベントが起きてきました。本書では金融工学の概念的な説明、どのように発展してきたのか、なぜこういったイベントの引き金になったのかという説明がされています。読み物としても非常に面白いです。

<Twitterでのコメント>

 

  

フィナンシャルエンジニアリング〔第9版〕 ―デリバティブ取引とリスク管理の総体系

これは金融の実務家、クオンツ、トップの金融機関で働きたい学生さんに必ず読んでいただきたい本です。何度か改訂されていますが、その度に旬な話題が盛り込まれ、また翻訳もかなり良くなっています。金融の教科書としてぜひ持っておきたい本です。

<Twitterでのコメント>

 

 

モンテカルロ法によるリアル・オプション分析―事業計画の戦略的評価

デリバティブ評価に関する方法論が分かりやすくまとめられています。本書が他の書籍と違う所は、VBAの使い方から始まり、読者に実際にマクロを組んでデリバティブ評価への道筋を示している所にあります。ブラックショールズはもちろんヘストンモデルを紹介している本はあまり多くありません。

 

トレーダーは知っている-オプション取引で損をしない「法則」

これは当ブログでも紹介したことがありますが、デリバティブトレーダーがどういった考えを持ってトレードしているかという実務的な内容になります。本書はSABRモデルを日本語で解説している数少ない書籍ですので、そこだけでもこちらの本の価値はあります。

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実務家のためのオプション取引入門

オプションの基本的なコンセプトから、オプショントレーダーとしては必須のグリークスに関する紹介まで、幅広く行われています。そこまで専門的な内容ではなく、オプションに携わる方であればぜひ最低限押さえておきたい知識かと思います。金融機関で働いている方でなくても、実際に個人でオプションを取引される方であれば、ぜひ目を通しておきたい書籍だと思います。

<Twitterでのコメント>

 

 

オプション市場分析への招待

本書は先ほどの「実務家のためのオプション取引入門」の応用編・発展形と考えていいかと思います。内容自体は少し専門的なものになります。ただ、ジャンプ拡散モデルや確率ボラティリティモデルは、オプションのモデルを考える上では持っておきたい知識になります。ぜひ挑戦してみていただければと思います。

 

XVAモデルの理論と実務

金融危機以降、どこの金融機関も考慮しないといけなくなったカウンターパーティーリスク。自社あるいは他社のデフォルトリスクを勘案してプライシングを行っていこうという動きが広まりました。内容自体は、数式も多く出てきますが、詳しい解説がされているので、そこまで抵抗なく読んでいただけるかと思います。 

 

本書がXVAに関する専門的な書籍としては日本で初めてかと思いますが、最近では下の「xVAチャレンジ―デリバティブ評価調整の実際」という本も出ました。書店で目を通しただけですが、分かりやすく解説がされているようです。金融アドバイザリー業務では大手の、あずさ監査法人が翻訳を担当したようです(原著は英語です)。まだ読んでいないので、読む機会があったら感想をまとめます。

基礎からわかるLIBORマーケット・モデルの実務

LIBOR Market Modelとは金利デリバティブの評価に使われるモデルの1つです。LMMの基礎に関してはこれでカバーがされています。より専門的な内容に関しては、自身のニーズによって変わってくるかと思いますが、他の書籍も併せて読まれると良いかと思います。内容的には金融機関でポピュラーなこのモデルを分かりやすく紹介ししている点がとても良いと思います。 

 

デリバティブキーワード360

こちらの書籍は2019年3月に出たばかりの書籍です。書籍というよりは辞書のような位置づけになります。何度か改訂がされており、こちらが最新のものとなります。用語の解説から、数式の簡単な紹介と幅広い情報が掲載されております。現代の金融市場を代表する最先端の用語を理解、また気になった言葉をすぐに調べられるように、常に手元に置いておきたい一冊です。

 

▼以下は関連記事です。
内容が複雑な本、また自分にあまり馴染みのない分野の本を読むときのコツをまとめております。

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オプションの世界では基本となるブラックモデルをなるべくシンプルにまとめました。数字が苦手な方でもイメージを掴んでいただけるはずです。

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youtubeさんにあるチャンネルですが、グローバルでのデリバティブ動向が紹介されています。

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必ず理解する!難しい分野の本の読み方とは?

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今回は読書のススメ第3弾と題しまして、難しい分野の本を読むときのコツです。もしまだ第1弾と第2弾を読まれていない方はこちらからどうぞ。

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第一回目の記事「年間300冊本を読んだ私の読書のススメ。まずは書店に行こう!」で、このような提案をさせていただきました。

本は出会いだと思っています。何かのきっかけで手に取った本があなたの一生を変える可能性もあります。そうなるとやはり数が多いというのは、極めて重要なことになってきます。

 

特に大型書店に行かれたら、あまり自分に関係のないジャンルのセクションに行ってみてください

 

とは言え、自分になじみのない分野の本を読むのはかなり大変です。そもそも予備知識があまりないと、理解するのが難しい本もありますし、何よりもその本を読むことが苦痛になってしまっては、もったいないです。

 

そこで今回は「難しい分野の本は最低3冊読もう」という提案をさせていただきたいと思います。ここで言う「難しい分野」というのは、先ほどもお話をした「馴染みのない分野」「理解が難しい分野」と置き換えてみてください。そういった理解をするのにいつも以上に労力がいる本を読んでいくための心構えも含めて、実際にどうやって本と向き合っていけばいいかご紹介をさせていただきます。

 

 

難しい本は良くない本

いきなりですが、「難しい本は良くない本」と、ここでは定義をしたいと思います。年間300冊本を読んだ私の読書のススメ。まずは書店に行こう!」では、こんな発言をしていました。

まず第一にお伝えしたいのですが、基本的にダメな本はないということです。ゼロとは言いませんが、95%くらいの本は良書です。なぜかと言うと、本を書くという行為はそれだけ大変だからです。 

 

上の発言はその通りなのですが、特に新しい分野にあえて飛び込んでいるにもかかわらず、あまり著者の方を上に見てしまうと、本を読む気力が削がれてしまってもしょうがないので、今回はあえて良くない本の定義として「難しい本は良くない本」とさせていただきたいと思います。

 

本は著者の考えや見解を伝えるためのものです。それがゴールです。読者が、著者の言いたいことが理解できないのであれば、その本は目標を達成していないことになります。

 

まずは自分の中で、慣れていない分野の本を読むときに、理解ができなければそれはその本が悪いんだと心の中で思いましょう。そうすると、少し気持ちが楽になるかと思います。

 

読者のターゲットは理解する

「本の内容が伝わってこなければ、良くない本」だとしても、考えていただきたことがあります。それは著者が「誰にその本の内容を伝えたかったのか」ということです。つまり、その分野に長けた人に考えを伝えたいのか、初心者の人に内容を伝えたいのかで、著者の語り口や説明の仕方も変わってきます。

 

ではその本が誰をターゲットにしているのか?それを見分けるには「実際にその本を手に取ってみる」「レビューサイトの評判を参考にする」という2つの方法が効果的です。その他にも、良い本の見分け方というのは、「読書のススメ第二弾。本を選んで読んでみよう!」の「本の選び方」でご紹介していますが、馴染みのない分野の本を選ぶときはこの2点が効果的です。

 

難しい分野の本は最低3冊読もう

では、今回のメインのポイントに移ります。「難しい分野の本は最低3冊読もう」というのは、どういうことでしょうか。それは同じ分野の話でも、違う人の本を読むことで本質を理解しやすくなるということです。

 

イメージとしては、下の図を考えてください。その同じ分野であっても、著者が異なってくれば、少しずつ説明が変わってきます。しかし、この中心部にある「本質」は、概ね同じになってきます。

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つまり複数の味方に触れようということになります。もちろんここで言う「3冊」というのは、1つの目安ではあります。しかし、同じ分野であっても自分が触れる書籍の数が増えれば増えるほど、その分野の核となる本質部分は見つけやすくなります。

 

書店に行かれてみますと、同じ分野の本は同じセクション(売り場)にまとめられて、販売されています。ぜひ1冊で諦めずに、複数の本を読んでみてください。理解が深くなります!

 

アウトプットを前提に考える

最後になりますが、自分がその本の内容を誰かに伝えられるかということを考えてみてください。これは「現代の勉強法とは?「知の整理術」という本が教えてくれること 」でもご紹介をさせていただきました。

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こちらの記事では、「ブログでのアウトプット」というお話が出てきました。しかし、もし書くのも大変ということであれば、読んだ本の内容を身近な人に話せるかどうかで考えてみてください。もし説明がしにくい分野があれば、そこはまたその本を読みなおすなり、他の著者の本を読むなりで知識を埋めていく必要が出てくるでしょう。

 

またあなたの説明を聞いた人はどういったことを質問してくるか考えるのも1つの方法です。そこの答えを探すために情報を集めることも、我々にとってはプラスになります。アウトプットという行為は、内容を理解していないとできないので、無理矢理でも自分の中で情報への感度を高めることができます。

 

終わりに

本は出会いです。その一冊の本で、あなたの人生が大きく変わるかもしれません。そういった意味でも、同じ分野だけでなく幅広い書籍に触れることは、非常に大切なことだと考えています。

 

ただ、その場合、普段以上に頭を使って、書籍に向き合わなければいけなくなるでしょう。余計にエネルギーを消費するかと思います。でもそれこそが、我々の中で情報が増えていっている時だと思います。難しい分野、慣れない分野の本であっても、あえて挑戦してみてください。また新しい読書の魅力が見つかるかと思います。

お得に活用!楽天カードのポイントで現代の錬金術。

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先日、日経新聞に「楽天カード初の首位 クレジット取扱高3兆円 昨年4~9月 大量のポイント強み」というニュースが出ていたのを、ご覧になりましたでしょうか。

www.nikkei.com

 

この記事を見て、そういえば私もほとんど現金を使わなくなり、もう楽天カードの支払いばかりになったなと思いました。このことは、ツイッターでも触れましたが、何よりもユーザーにとって、とてもお得だからです。

 

ポイントがたまりやすいのはもちろんですが、使える対象となる商品が幅広いというのは楽天さんの大きなメリットになります。(後ほど紹介しますが、ふるさと納税にも使うことができます)。

 

楽天カードのメリットはインターネットで検索するとたくさん出てきました。そういった実務的なメリットは他のサイトにお任せし、今回は資産を増やすという意味で、私がこの「楽天カード」を実際にどう活用しているかというお話をさせていただきたいと思います。尚、楽天カードのメリットを紹介した記事は、当記事の最後でご紹介させていただいております)

 

 

楽天カードは入会費・年会費が無料

楽天カードは、楽天が発行しているカードになります。楽天カードもいろいろ種類はありますが、一番ベーシックなものであれば、入会費・年会費が無料になっています!

 

まずこれは大きなメリットです。クレジットカードは年会費を取るものも多くあります。しかし、以前「お金を働かせる。でもお金の働き先として不適切なブラック企業とは!?」でご紹介したように、コストはあなたの資産にとっては敵になります。コストがかからず始められるというのは、大きな強みと言えます。

 

楽天カードはポイントがためやすい

楽天カード自体のポイント還元率は1%です。つまり10,000円分使えば、100ポイント付与されることになります。でももしあなたが楽天市場でこのカードを使えば、ポイントが4倍になります。

 

(お得なポイント。その計算方法はこちらをご覧ください。)

point.rakuten.co.jp

 

この高い還元率は大きなメリットです。これは考え方によっては、利回り4%を無リスクで享受していることと同義になります。また楽天市場は、たびたびポイントアップキャンペーンを行ってくれているので、通常の買い物でもどんどんポイントがたまっていきます。このポイントを使って、また別の商品をお得に購入することもできます。

 

(こちらの記事では、定期預金の活用により少しでもリターンを得ることを提唱いたしましたが、楽天カードのポイントの方がリターンとしては大きいです。利回り4%超というのが、リスクを取らずに得るのが難しいことはイメージいただけるかと思います。)

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楽天ポイントで投資信託が買える

個人投資家の方の中では、既にご利用されている人も多いですが、今や楽天ポイントで投資信託が買えます。投資信託ポイント買付サービス | 楽天証券」をご覧いただきますと、このように紹介がされています。

投資信託の買付代金の一部または全てに楽天スーパーポイント、楽天証券ポイントがご利用になれます。
※ 楽天スーパーポイントを楽天証券ポイントに交換の上、当社が買い取り、投資信託の買付約定代金に充当します。


ほぼ全ての取扱投資信託が対象です。(金額指定買付のみ)

 

ただし、 「期間限定ポイント」と「他ポイントから交換して保有している楽天スーパーポイント」は、この投資信託の買い付けでは使えない点にご注意ください。

 

楽天カードは現代の錬金術になってきた

これらが何を意味しているか。それはお金が自動的に増えていく仕組みが作れるということです。「楽天の国内EC流通総額は13%増の7775億円【2017年1Qまとめ】 | ネットショップ担当者フォーラム」によると、「2017年3月時点の楽天市場の出店店舗数は、4万4602店舗」とありました。

 

日用品も含めて、生活に必要なものは、ほとんど楽天市場で買えるという風に考えてもいいでしょう。しかも、通信販売ですので、自宅まで荷物を運んでくれるので、わざわざ重い荷物を運ぶ手間もありません。

 

前述のとおり、楽天市場で楽天カードを使って買い物をすると、ポイントが多く付与されます。現金や他のクレジットカードでの支払いでは、そうは行きません。そして、どんどん貯まったポイントを使って、投資にお金を回すのです。(繰り返しになりますが、楽天カードを持つのに費用はかかりません。ここもポイントです)

 

他にも楽天ポイントは、「ふるさと納税」にも使うことができます。ふるさと納税も、うまく活用することで、返礼品をお得に頂戴することができます。

event.rakuten.co.jp

 

しかも、お得なポイントのプレゼントのキャンペーンも行っております。カードを作るだけでもポイントがつくので、これだけでもお得だと思います。こういった小さな積み重ねが、何年後かに大きな差になって表れると思っています。

 

もちろん投資という行為自体には、リスクが存在します。でも、元々はお買い物に付随して付けられたポイントと考えれば、現金で損を出すよりは気持ち的には楽ではないでしょうか。「現金や他のクレジットカードでは生まれない資金」を「時間と銘柄を分散」して投資をすれば、ある程度リスクを抑えた上で、資産形成につなげられると思います。

 

もし不安があれば、貯まったポイントは他の商品購入時に使うことも可能です。投資には自分が納得できるだけのお金を回せばいいのです。今や現金を使うメリットというのは減ってきています。ぜひとも「楽天カード」を賢く利用して、お金を増やしていきましょう。

 

 

(補足ですが、以下は楽天カードの紹介をされている他のサイト様のご紹介です)

matsunosuke.jp

nomad-saving.com

beatriceva.com

良書との出会い方はこれ!本を正しく選んで、読んでみよう!

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前回記事で、「まずは書店に足を運ぼう」「大型店であれば、意外な本との出会いがある可能性があります」というご紹介をしました。

 

(まだ読んでいただいていない方は、以下のリンクをまずご覧ください)

www.finance-tenshoku.com

 

今回は実際に書店に行って、良い本と出会う方法について考えてみたいと思います。これは私も実際に行っている方法ですので、皆さまのお役に立てばと思います。

 

 

読書における前提条件

まずは読書における前提条件を2つご紹介したいと思います。

 

ダメな本はない

まず第一にお伝えしたいのですが、基本的にダメな本はないということです。ゼロとは言いませんが、95%くらいの本は良書です。なぜかと言うと、本を書くという行為はそれだけ大変だからです。

 

本を出版しようとなると、一般的には出版社の人と何度も打ち合わせをし、書いた原稿を読んでもらい、何度も書き直してというプロセスを通ります。一冊の本を書くのに、何十時間という時間が割かれます、

 

実際にどういった工程を経ているかということは、「あなたの"本が出版されるまで"の流れ:日本出版ネットワーク」を見ていただくと、お分かりいただけるかと思います。

  1. 出版相談
  2. 編集企画
  3. 出版社への売り込み1
  4. 出版社への売り込み2
  5. 執筆、制作
  6. 編集実務
  7. 装丁デザイン
  8. DTP
  9. 校正→校了
  10. 印刷手配&進行
  11. 製本手配&進行
  12. 完本納品 (納品場所などは別途相談) 

 

この間にもいろいろな人が出版には関わってきます。その人たちはみんなプロです。プロがこれだけサポートしてくれており、また読者視点でアドバイスをしてくれます。こう考えると、著者だけではなくいろいろな人の想いも入っており、本の大事さがイメージできるのではないでしょうか。本を1冊書くのは、本当に膨大な労力がつぎこまれます。

 

ビジネス書はすべて読む必要はない

ビジネス書(ノンフィクション)と小説の決定的な違いは何でしょうか。一応、金融ブログということで、ビジネス書という言い方をしていますが、ノンフィクション全般と考えていいでしょう。

 

その大きな違いは、「ビジネス書は全部読む必要がない。小説は基本的には最初から最後まで読まないといけない」という点になります。小説ですと登場人物の行動をしっかり追っていかないといけません。どこに物語の隠されたヒントがあるか分かりません。

 

でもビジネス書は違います。どこから読んでも問題ありません。もちろん前章の内容を理解していないと、次章の内容を理解しにくいということはあるかもしれませんが、予備知識がある、あるいは違う内容の章であれば、そこから読むことはできます。

 

本をあまり読まない人だと、最初から最後まで読まないといけないという感覚をお持ちの方が多いのですが、ノンフィクション系のものであれば、その考えは必要ありません。自分にとって1つでも有益な情報があれば、それは良い本だと思います。

 

本の選び方

では実際に本の選び方を見ていきましょう。

 

著者の経歴を見る

まずは本の一番後ろを見ましょう。著者の経歴が書いてあります。ここで、まずは著者が自分の知りたい分野にどれくらい精通した人か見てみましょう。

 

例えば金融の本を例に考えてみましょう。「投資で〇億円稼ぐトレード法」といった本があるとします。その人は実際に投資をしたことがある人でしょうか?例えば、金融機関で働いていると、いろいろな制約があるため、トレーダーでなければトレードしたことないというケースがけっこうあります。実際に、その分野で実績のある人、生きた経験 / 知見のあるかどうか見てみましょう。

 

またあるいは、ある分野に関して実務家の立場で書いているのか、研究家の立場で書いているのかでも、話の進み方が大きく変わってきます。書いている人がどういう人なのか、一度思いを巡らせてみてください。

 

目次 / 前書きを読む 

目次は手軽に本の全体像をつかむのに最適です。目次を見て、まず自分の知りたい内容が言及されているか見ましょう。また同時に、前書き(はじめに)もさらっと読みましょう。著者がどういった想いを持って、この本を書いたのかが分かります。

 

この目次と前書きに書いている内容に、共感できるようであれば、その本は良い本です。本の書き手という立場を考えると、ここがつまらないと、出版社の方に読んでももらえません。いかにこの冒頭部分でいかに興味を持ってもらうかということが、本を書く上でも非常に重要になってきます。つまり、一番面白い部分でもあるはずです。ここでどのくらい共感できるかは、1つの目安になるでしょう。

 

自分の好きな人がお勧めしている本を読む

最近ですとツイッターやブログのおかげで、有名人・著名人が近い存在になってきました。そういったツールを通じて、彼らが発信している彼らの愛読書は読んでみると面白いと思います。彼らが、あなたに何かを訴えるきっかけになった1冊があるはずです。また彼らの勧める書籍を複数読むことで、考え方が少しでも近づくことができるかと思います。

 

Amazonさんのレビューも積極的に参考に!

今の時代、皆さんAmazonさんのお世話になったことが一度はあるでしょう。書籍以外もそうですが、このアマゾンさんが人気である理由の1つにレビューが充実しているということがあります。Amazonさんのレビューは、いわゆるサクラも多いと考える人が多く、あまり見ることを勧めない人もいます。

 

私は積極的に見ても良いと考えています。なぜならば、良いレビューであれば、非常に内容がコンパクトにまとめられており、読み手が受け取ったメッセージというのが分かるので、とても情報としては有益です。

 

でも、あまり鵜呑みにはしすぎないでください。ある人がその本から受け取ったメッセージと、あなたが受け取るメッセージが必ずしも同じとは限らないです予備知識の水準も違うかもしれません。一概にレビューの内容が良いとは言えない理由になります。したがいまして、あくまでも書籍を購入する時は一度手に取って眺めて、それで購入するようにしてください。

 

なぜその本を手に取ったのか?という気持ちを大切に。

私は当ブログでも何冊か本の感想を気ままに述べてきました。(以下より、「本の話」のカテゴリーに行けます)

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私が本の感想を書くときは必ず「なぜこの本を手に取ったか」という所から始めるようにしています。その理由は、「その本を選んだ理由を明確にしたい」からです。何となく手に取ったのか、どういった問題意識があって手に取ったのか、どこに興味を持って手に取ったのか、理由はその時によって様々です。そして、読み終わったときに、読む前に持っていた問題意識はどこまで解決したのかということを明確にしたいと考えています。

 

もし、自分がその本を手に取るきっかけとなった理由(問題意識)があれば、その問題はその本の中で解決したのか。あるいは、解決しなかったのであれば、他の本も読んでみるべきなのか。この記事の最初にも述べたように、特にビジネス書は全部読む必要はありません。自分が知りたいと思った部分の答えを探すように、本を読んでみてください。得られる情報量というのは、大きく変わってきます。

 

終わりに

最後になりますが、本は非常に安く良質な情報を得ることができます。通常の本であれば2-3000円、高いという印象になる本でも5000円程度です。もしあなたがその本に書かれている情報を、実際にその本以外で得ようとしたら、何万というお金と余分な時間がかかってしまいます。本は手軽に、その人の知識を得られるツールです。ぜひともどんどん活用していきましょう。

 

▼以下は関連記事です。

本をたくさん読んでも、読んだだけで終わってはもったいないです。「知の整理術」では、現代のツールを使って、情報をどう整理し、知識を自分のものにしていくかという点が述べられています。

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年間300冊本を読んだ私の読書のススメ。まずは大型書店に行くメリット。

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いきなりですが、あなたは本を読む習慣はありますか?最近読んだ本を聞かれたときに、すぐに答えることはできますか?

 

2012年と少し前の調査になりますが、「本を読む頻度調査&本を読まない理由ランキング! アンケート結果 : 何でも調査団(@niftyニュース)」に以下のような結果が出ています。

本を読む頻度調査では、「月1冊以上」という人は51%と2人に1人は本を読む習慣があるようです。ちなみに「ほとんど読まない」という人は22%、と5人に1人でした。

男性より女性の方が本を読む傾向があり、さらに男女別での年代を比較してみると、男性は年を重ねるほど本を読む頻度が高くなり、反対に女性は40代をピークに段々頻度が低くなっていくのが特徴的でした。

本を読まない理由で1位となったのは「仕事などで時間がないから」で31%、次いで「インターネットのほうが面白いから」で30%、「読みたい本がないから」で26%となりました。

 

いろいろこの結果で気になる所はありますが、この本を読まない理由のところに、「仕事などで時間がないから」「インターネットのほうが面白いから」「読みたい本がないから」という3つが出ていたことが興味深いと思いました。

 

言い換えると、本がつまらない、買いたい本が見つからないということと同じことだと思います。今後数回に渡って、年間300冊は本を読んでいる読書好きの私が実践している読書術についてお話したいと思います。

 

第一回目の今回は、「少なくとも週に1回は書店に行こう」です。本を読むのが苦手な方は、まず書店に行く習慣がないケースが多いです。私は少なくとも週に1回は大型の書店に足を運んでいます。大型のという所がポイントかもしれません。

 

私が思う大型に書店に足を運ぶは以下の3つです

  • 書籍の数が圧倒的に多い
  • 本の旬が分かる
  • 発売日前の書籍が売っている場合がある 

 

 

書籍の数が圧倒的に多い

まず第一に本の数が圧倒的に多い。これは数もそうですが、ジャンルに関してという意味でもあります。やはり大型の書店ですと、通常であればあまり見かけないような専門書も売っていたりします。

 

本は出会いだと思っています。何かのきっかけで手に取った本があなたの一生を変える可能性もあります。そうなるとやはり数が多いというのは、極めて重要なことになってきます。

 

特に大型書店に行かれたら、あまり自分に関係のないジャンルのセクションに行ってみてください。私であれば仕事は金融関係なのでビジネス書の売り場にはよく行くのですが、同時に他の売り場にも行きます。例えば、物理の本であったり、歴史の本であったり、訪れるジャンルは意識的に多くしています。そうすることで、普段の生活では出会うことのないような一冊に出会うことができます。

 

そしてそういった本に出会ったら、まずはパラパラとめくってみてください。最近ですと、インターネットで書籍を買うという人も多いと思います。しかし、自分と普段接点のない分野の書籍をインターネットで買うと失敗するケースが多いです。「自分の思ってた内容ではなかった」「自分にとっては難しすぎた」など、自分の想定と違うケースがあります。

 

その点、実際の書店では、本に触ることができます。ぜひめくってみてください。重さを感じてみてください。文字の雰囲気を味わってみてください。こういった本の物理的な感覚というのは、自分にその本が合うかどうかを見極める上で、非常に重要な情報になります。

 

本の旬が分かる

実際に書店に足を運ぶべきだと思う理由の2つ目は、書店に行くとその時の本の旬が分かります。

 

書店に行くと、最新の本であっても、数冊しか置いてないケースと、大量に山積みされているケースとあります。もちろんどちらが良いということではないのですが、「どういった本が大量に山積みされているか」を見るのは、非常に有益な情報になります。

 

大量に山積みされているということは、出版社や書店がお勧めして販売している、さらにはベストセラーになりうるような幅広い客層に読んでもらえる書籍であることが多いです。

 

これは言い換えると、「世間のニーズ」を反映していることが多いです。例えば、最近の書店の財テクの売り場ですと、「お金の増やし方」「少額から積立投資」「NISAやiDecoといった非課税制度」「仮想通貨」といったタイトルの本が多く売られています。こういった書店が力を入れて販売している書籍の内容から、何となくどういった分野に世の中の関心があるのか分かります。

 

発売日前の書籍が売っている場合がある

そして3つ目ですが、発売日前の書籍が売っているケースがあります。大きな書店では、正式な書籍の発売日前の本が売っている場合があります。最近ですと、インデックス投資家の先駆者である水瀬氏の書籍である「お金は寝かせて増やしなさい」(水瀬氏のブログは「初の単著「お金は寝かせて増やしなさい」が発刊。すべての投資未経験者&初心者の方々へ! - 梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」から)が、amazonに掲載されている発売日前に売っているケースがありました。大型書店の強みだなと改めて思いました。

 

(インデックス投資をされている方で水瀬氏の書籍を読まれていない方は、ぜひこちらの記事も併せてご覧ください ⇒ 「「お金は寝かせて増やしなさい」 今までとは違うインデックス投資のおすすめ書籍」)

 

都内のお勧め書店

最後になりますが、都内にあるお勧めの大型書店の紹介だけさせていただこうと思います。

ぜひ1度足を運んでみてください!

今さら聞けない?なぜアメリカの雇用統計はそんなに注目されるの?

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昨日、米国の昨年12月分の雇用統計が発表されました。非農業部門雇用者数は前月比+14万8000人と市場予想の+19万人を下回る結果となったものの、失業率は市場予想通りの4.1%となっております。

 

昔からこのアメリカの雇用統計は、金融市場(特に為替の世界)では一大イベントとなっています。日本の金融機関で働かれていて、普段は早く帰る市場参加者もこの日だけは、会社に残ってこの雇用統計の動向を見守るという人も多く、特別な緊迫感を作り出しています。

 

今回はそんな雇用統計に関して、スポットを当ててみたいと思います。

 

 

なぜ雇用統計は重要なのか?

アメリカの金融政策を決める連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board, 通称FRB)はDual Mandateと呼ばれるものがあります。その定義は「デュアル・マンデートとは|金融経済用語集」で紹介がされています。

デュアル・マンデート(Dual mandate)は、アメリカ合衆国において、連邦準備制度理事会(FRB)と連邦公開市場委員会(FOMC)に対して、金融政策の運営にあたって課せられている法的使命のことをいいます。これは、1946年の雇用法(Employment Act)に原点を持ち、1977年の連邦準備改革法(Federal Re-serve Reform Act)において、「最大限の雇用(maximum employment)」と「物価安定(stable prices)」が二つの使命として最初に定められました。

 

つまり米国の金融政策の動向を見る上で、「雇用と物価」という2点が注目されています。特にこの雇用というのは、企業活動と密接に関係があり、更には個人の消費動向にも影響を与えるため、注目が集められています。

 

米国ではGDPの約7割が個人消費と言われています。多くの人が職に就き、給与水準が上がっていけば、個人の消費動向にはプラスに作用します。給与の上昇と消費の拡大は、物価に対しても良いインフレを引き起こすことが期待されます。そういった意味で、雇用統計というのは米国の経済動向を見る上で、多くの人が注目をしています。

 

雇用統計って具体的に何を指すのか?

ではアメリカの雇用統計といったときに、具体的には何を指すのでしょうか。通常、アメリカの雇用統計は前月分が翌月の第1金曜日に発表がされます。もちろんスケジュールはその時によって異なりますが、基本的にはこのスケジュールになります。

 

この日の東京時間21時30分(冬時間だと22時30分)に発表がされる労働関連指標のことを雇用統計といいます。外為どっとコムさんの「経済指標 週間予測・速報カレンダー」では、以下のように雇用統計の予定が表示されています。

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左から前回値(下は修正値)、市場予想、結果という順番で出ています。今回のこちらのページですと、「非農業部門雇用者数変化」「失業率」「平均時給(前月比)」という3つのデータが掲載されています。

 

通常、「非農業部門雇用者数変化」「失業率」の2つはいつでも注目がされます。この2つは非常に注目度も高いため、「【米国】雇用統計 - 経済指標」では、この「非農業部門雇用者数変化」と「失業率」の過去からの推移がまとめられています。

 

ただ、他の雇用関連指標も、その時のマーケットの注目ポイントによっては見られてくるものもあります。今はアメリカが金利引き上げへと動いていることもあり、物価動向に敏感になっています。平均時給の拡大は、所得拡大を意味するので、最近は注目がされています。

 

この平均時給と共に併せて見ると良いもので、「平均労働時間」というものがあります。つまり平均時給が上がっても労働時間が減ってしまっていては、そこまで個人には恩恵がありません。平均労働時間と時給が増えることで、個人の可処分所得(収入)の増加を想起させるため、個人の消費拡大につながるのではとの見方が広がります。

 

今回の雇用統計に関してのレポートではないですが、「第一生命経済研究所」のレポートでは、以下のようなヘッダーでデータを紹介しています。

 

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1つの見方としては、非農業部門雇用者数変化が増えていたとしても、その増加の多くが「政府による雇用での増加」の場合、民間企業の雇用が拡大していないという見方につながり、米国経済の先行きに不透明感が広がるケースがあります。

 

また一時期は「労働参加率」に焦点があたったときもありました。労働参加率が過去最低水準であった時期には、失業率が下がったとしても、それはポジティブなことではないとの見方が広がったケースもあります。また以前議長をされていたバーナンキ氏は、長期間職を得ることができない人の数字を重視されていたとされています。その時は、「失業期間が27週以上の長期失業者の割合」という数値に、マーケットが注目していたこともあります。

 

結局、この雇用統計は雇用に関するいろいろな数値が発表されるため、その人やマーケットの状況によって解釈がさまざまになります。正解、不正解はないですので、自分なりの解釈で他のマーケット参加者が気が付かないような見方を見つけることができれば、他のマーケット参加者よりも優位性を持って、マーケットの方向を読むことができます。

 

尚、この雇用統計のデータはアメリカのBIS(Bereau of Labor Statistics)という所から発表がされます。上にある「労働参加率」と「失業期間が27週以上の長期失業者の割合」の箇所も、発表元のBISのデータとリンクさせました。発表元が一番データが豊富ですので、英語にはなりますが、ぜひここからデータの収集・分析を行っていただくと良いかと思います。

www.bls.gov

 

ちょっとマニアックですが、非農業部門雇用者数の定義的な話

少し混み入った話ですが、そもそもこの農業部門雇用者数変化はどのようにして算出がされているのでしょう。「アメリカ・雇用統計|経済指標|みんかぶFX」では、定義をこのように紹介しています。

アメリカ・非農業部門雇用者数(NFP)(前月比) とは


雇用統計の中で、失業率と並んで最も注目される指標のひとつ。事業所調査によって、非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計された就業者数。経済政策変更のきっかけとなる事が多い。米国の指標の中で最も注目される指標の1つ。

 

つまり自営業者や経営者は実際に働いていたとしても就業者としてはカウントされません。また一方で2か所以上から給与をもらっている人はダブルカウントされています。

 

加えて、もう1つ重要な点は調査期間になります。調査期間は、毎月12日を含む1週間になります。なぜこれが重要になるかは、次の項目でご紹介します。

 

雇用統計の結果を予想するヒント

このマーケットに非常に大きな影響を与える雇用統計ですが、もし予め結果を予想することができ、その方向にポジションを持つことができれば、良い結果が生まれるかもしれません。そのためには、どのようにして考えていくのが良いでしょう。

 

まずはADP雇用統計という経済指標があります。これは米国の給与計算代行会社である民間企業のADPという会社が、通常雇用統計の2営業日前に発表している指標になります。調査方法が似ているため、ADP雇用統計の結果によって、この金曜日の雇用統計への期待感・警戒感を生み出すことが多いです。ただ実際は必ずしも相関があるわけではないので、あくまでも参考程度に見られています。

 

また米国供給管理協会(Institute for Supply Management / ISM)という所が、製造業・非製造業へのセンチメントを発表しています(ISM製造業景況指数、ISM非製造業景況指数という経済統計を聞いたことがある方も多いかと思います)。この中に雇用指数と呼ばれるものがあります。この数値が前月から改善していれば、雇用統計への期待感も高まることになるでしょう。この雇用指数はニューヨーク連銀製造業景気指数といった他の経済指標にもあるケースがあります。

 

最後に週次で発表がされている新規失業保険申請件数(Initial Claims)です。これは失業した人が失業保険給付を初めて申請した件数を集めたものになります。週次で発表がされているため天災や祭日などによっても大きく変化しますが、毎週発表されているので速報性が高く、マーケット参加者は注目しています。ここで、前項でお話した「雇用統計の調査機関は毎月12日を含む1週間」という定義が重要になってきます。つまり、この12日を含む週の新規失業保険申請件数が改善していれば、雇用統計の結果への期待感が高まります。一方で悪化していれば雇用統計の結果への警戒感が高まるでしょう。雇用統計の調査期間にあたるところの指標は他よりも注目度合いが高くなります。

 

少し話はそれますが、数年前twitterで話題になった「にほんばっしー」を覚えている人はいるでしょうか。にほんばっしーは、日本橋のゆるキャラという位置づけでメディアに出ていたりしました。彼の中の人は金融機関の方で、雇用統計の結果予想では、非常に精度のモデルを作られていました。

 

このモデルに関して、ZAiの取材でこう答えています。

「要は、『回帰分析』をしているんです」

難しい言葉が出てきました…。「回帰分析」っていったい何?

「簡単にお伝えすると、たとえば、『気温』で『アイスの売り上げ個数』を説明するとします。お店がアイスの入荷個数を決めるにあたって、過去のデータを使い、どのくらい売れるかを予想する分析です。

(出所:「金融社畜の妖精「にほんばっしー」に突撃(4)驚異の的中率を誇る米雇用統計予想法!|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? - ザイFX!」)

 

またこのモデルで使われている経済データは以下の14個になります。

  • 新規失業保険申請件数
  • ニューヨーク連銀製造業景気指数の「雇用」
  • フィラデルフィア連銀製造業景況指数の「雇用」
  • ミシガン大学消費者信頼感指数
  • カンザスシティ連銀製造業景況指数の「雇用」
  • ダラス連銀製造業活動指数の「雇用」
  • リッチモンド連銀製造業景況指数の「雇用」
  • 消費者信頼感指数の「雇用不十分」
  • 消費者信頼感指数の「雇用困難」
  • 米ドル/円変化率(1カ月前)
  • ISM製造業景況指数の「雇用」
  • S&P500指数変化率(1カ月前)
  • ADP雇用統計
  • チャレンジャー人員削減予定数

 

(出所:「金融社畜の妖精「にほんばっしー」に突撃(4)驚異の的中率を誇る米雇用統計予想法!|ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!? - ザイFX!」)

 

この「金融社畜の妖精「にほんばっしー」に突撃(4)驚異の的中率を誇る米雇用統計予想法!」という記事では、「にほんばっしーモデル」の詳細が書かれているので、ご興味のある方はぜひ一度見てみてください!

 

終わりに

最後になりますが、米国の雇用統計の時はマーケットが自分の思惑と逆に動くケースにも注意してください。あまりにも予想と違う数字が出た場合、ドル円で1円以上動くケースというのは非常に多くあります。

 

利益を出せる場であると同時に損失も大きくなる場でもあります。またこういったマーケットが動くときというのは、為替レートのスプレッド(売値と買値の差)が大きくなります。通常よりも不利なレートで約定がされるケースも想定しておいてください。

 

あくまでも負けない取引、リスクを管理した取引を心がけて、正しく収益に結びつけていくことができれば、非常に面白い場面になります。

 

▼以下は関連記事です。

為替市場の需給を見る!オプショントレーダーのセンチメントを見るRRとは?

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プロがのマーケットの見方を簡単に再現。アメリカの金融市場の先行きを無料で見るツール

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現代の勉強法とは?「知の整理術」という本が教えてくれること。

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今回は「人生にゆとりを生み出す 知の整理術」という書籍をご紹介したいと思います。著者は「pha公式サイト」を運営されているphaさんという方で、まず経歴がとても印象的な方です。

1978年生まれ。小さい頃から労働意欲に欠け、京都大学を卒業して適当な会社に入社するも3年で辞め、以降ふらふらと定職に就かずにシェアハウスで暮らしている。著書に『持たない幸福論』『しないことリスト』『ひきこもらない』などがある。

(出所:「プロフィール / pha22.net」より

 

「労働意欲に欠け」と言いながら、京都大学に入ってしまう。そんな誰もが憧れるような一流大学を出ているのに、定職に就かない。ある意味では、昔からある日本の用意されたレールに乗っていくような人生とは違い、非常に興味深く、またどういった方なんだろうと思うきっかけとなりました。

 

 

なぜこの本を手に取ったか

こういった著者の経歴に興味を持ったことと、さらっと本屋で見たときに、勉強法としてとても現代風だなと感じ、もっと読みたくなりました。現代風、本当に「今風」な勉強の仕方だと感じます。昔であれば、ひたすら音読、ノートに書いて覚える、といったことが通常かと思いますが、今はだいぶ状況が違います。

 

各種アプリもありますし、そもそも書籍時代も、「紙の本、電子書籍」といろいろな媒体になりました。また、今はインターネットの発展のおかげで、誰もがかつてないほどの情報にアクセスができるようにもなりました。

 

そういった中で、現在あるツールを使い、この膨大な情報量をどう整理し、自分の知識として活かすかという点に興味をもち、こちらの本を手に取りました。

 

感想

まず最初に、著者が大事だとしている考え方、また私自身も非常に共感できることが書いてある。

まず、僕が何かを勉強する時に大事だと考えている軸がある。それが次の3つだ。

その1 「習慣の力」でやる
その2 「ゲーム感覚」でやる
その3 「楽しいことだけ」やる

 

これらは何かを始めようとしたときに邪魔になるものに対する答えなような気がする。「習慣の力」とはどういったことか。著者はこのように紹介している。

できる人ほど、力を入れずにいろいろなことが回っていく習慣や環境を形作っている。無理に力を入れて何かをしようとしても、長期的に見るともたない。

 

結局、無理しても意味はないということだと思う。どうしても昔的な考え方だと、「努力が美学」「辛い時こそ頑張れ」といった風潮があるが、結局そういった根性論では続かない。また2点目の「ゲーム感覚」もこれに関連してくる。

最初に、「なんとなく楽しんでいるやつが一番強い」と書いたけれど、「勉強を楽しむのは難しい」と思いこんでいる人が多いかもしれない。だけど、「これはゲームだ」と思えば、大体のことは何でも楽しめるものだ。

 

良い意味でのゲーム感覚というものが大事なんだと思う。結局、全てのことはゲームだと思ってしまえば、一歩引いた目線でそこにある課題に取り組める。ゲームも実際そういった面が強い。一歩引いた画面の外から、モンスターを倒していく(課題をクリアーしていく)。そういった見方ができれば強い。そして3つ目が「楽しいことだけやる」だ。

人間の体は、自分に必要なものはおいしく楽しく感じるようにできているのだ。知識についても同じで、その時の自分に本当に必要な知識を得る作業は楽しい。もし勉強が楽しくないのだとしたら、その知識は自分には必要ないのかもしれない。 

 

結局はこの言葉に集約されていると思う。我々が苦痛だと感じることは不要なことであるケースが多い。そこを無理してやることにしょうがない。「楽しいと感じるかどうか」という部分は、自分の本能であり、そこを信じるのが一番良いのかもしれない。この本に書いてあるメソッドは、どれも良いのですが、簡単にいくつかピックアップしたい。

 

ネットからのインプット

今はもうネットというものが身近になってしまっていて、当たり前のことかもしれないが、インターネットの強みは、膨大な情報の中から自分に必要なものをどんどん持ってこれる点にある。著者のpha氏も紹介しているが、インターネットで芋づる式に情報を集める方法として、こういったことを紹介している。

誰をフォローしたらいいかよくわからないという場合、とりあえず僕(@pha)や僕がフォローしている人をフォローしてみるといいかと思う。

おもしろい人を1人見つけたら、その人がフォローしている人やその人が見ているサイトなどをチェックしていく。そうやって人から人へと辿っていくうちに、情報がどんどん入ってくるようになるはずだ。

 

私自身はこれに加えて、気になる人が紹介している本(読んだ本)を買ってみるということをやっている。そういった本を複数読むことで、少しその人と似たような考え方になるのか、違う見方をするのか、けっこう楽しい。自分が気になる人の思考法というものも公開はされているので、そこから自分に取り入れていくのは1つの方法だと思う。

 

ネットより、電子書籍より、紙の本

著者はインターネットの情報だけでなく、紙の本の優位性も伝えている。

本がネットより優れている点は、「質の高さ」と「断片的な情報ではなく、まとまった情報があること」だ。

今はネットを使えば、だれでも無料で文章を書いたり読んだりできる時代だ。それはとても素晴らしいことなのだけど、情報の質としてはやはりネットよりも本のほうが上回ることが多い。

 

そして、紙の書籍と電子書籍の違いについても述べられている。

紙の本でも電子書籍でも、「内容は同じだ」と思うかもしれない。でも実際は、紙の本の持っている重さや大きさや手触りなどの感覚的なものが書かれている内容と結び付くことで、より記憶に残りやすくなる。 

 

これはまさにその通りで、言葉にできないような本としての抑揚は、電子書籍では感じにくい。おそらくそこにはこういった物理的で感覚的なものが、電子書籍にはないからなのかもしれない。私自身も、勉強する場合は紙の本を好んで買っている。

 

「ブログ」を書くと頭がよくなる

これはまさに私がこのブログをやっている理由の部分になる。ブログに書くと、頭が本当に整理される。言語化することで、本を深く読もうとする。それが結果的に本の内容を深く理解することにつながる。

 

著者もブログのメリットとしてこのようなことを述べている。

「いろいろなことを深く考えたい」「考えたことや調べたことをできるだけ覚えたい」と、僕はそういった理由でブログに文章を残し続けている。自分のブログを読み返すと、自分がどういう思考を辿ってきたのかとか、どういうことに興味を持って生きてきたかの変遷が全部わかるようにたっていてとても楽しい。 

 

またブログはあくまでも「自分のため」としつつも、「他人」をある程度意識することも大事だと言っている。つまり教えることで理解が深まるというものだ。他人に間違えたことを教えないように、正しく理解し、発信するということが結果的に自分の理解につながる。

 

そしてブログを使ったアウトプットのメリットとして、「匿名性」も挙げられている。つまり情報が多少間違っていたとしても、本人に対するダメージは少ない。だからこそ、「他人を意識しつつも自分の考えを整理するツール」として発信をしていこうということになる。ある意味ではリスクが少なくリターンの大きい投資法だと言える。

 

アウトプットは一番効率よく情報をインプットする方法である。ぜひインターネットのツールを使って、情報を言語化することでアウトプットをし、知識へとつなげていきたい。

 

終わりに

この本では、このアウトプットをするための情報の整理術も載せられている。ノートの作り方やスケジュールの管理法ということだ。これはぜひとも本書を購入されて、読んでいただきたいと思う。

 

ただここまででもお分かりいただけるように、現在は多くの情報があふれています。上手くインプットし、アウトプットすることで、情報が整理されていきます。ぜひとも「人生にゆとりを生み出す 知の整理術」を読んで、現代風の情報整理術を見ていただきたいと思います。おすすめです!

 

▼以下は関連記事です。

pha氏もそうですが、いわゆる一流大学を卒業して一流企業で働くことが必ずしも正解ではなくなってきています。企業に属さない個人としての働き方について妄想してみました。

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【投資初心者必見】新年から非課税制度を賢く使って、長期積立投資を始めてみよう

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そろそろ2017年も終わりに近づいてきました。今年はいかがでしたか。2017年を振り返りつつ、2018年以降のことを考えている方も多いのではないでしょうか。

 

2018年からは、「つみたてNISA」制度が始まったり、またiDecoを本格的に行おうとされている方も多いと思います。そんな方に、投資対象(金融商品)の選び方の、ガイドラインを示したいと思います。

 

 

非課税制度について

つみたてNISAやiDecoといった非課税制度に関しては、当ブログでも何度か紹介をさせていただいています。通常、投資で利益が出た場合、税金がかかるのですが、そこを非課税にしてくれるありがたい制度です。

 

非課税制度に関しては、こちらの参考記事もご覧ください ⇒ 「お金持ちになりたければ、節約ではなく収入を増やすしかない - 外資系金融サラリーマンによる 金融・転職ブログ

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日本の年金制度に対する懸念が高まっている一方です。国としては、運用を行っている個人のサポートとしてこういった制度を始めました。非課税制度を賢く利用して、個人レベルで自身の年金を用意しないといけない時代になってきているのです。

 

金融商品を選ぶ上で考えること

では実際に非課税制度を利用して投資しようと考えたときに、どういった金融商品(投資信託)を選べば良いのでしょうか。ポイントは以下の3つになります。

  1. 期待リターンの高い商品
  2. インデックスファンド
  3. コストが安い

 

期待リターンの高い商品

まず非課税制度を利用する際、一番最初に考えないといけないことは、「この商品は期待リターンが高いのか」ということです。シンプルに言うと、「この商品は大きく儲かる可能性があるのか」ということになります。ここでは、この「大きく」ということが重要になります。

 

なぜならば、大きく儲かる可能性のある商品で実際に大きく儲かれば、税金で優遇される金額が大きくなるからです。例えば、100万円の利益が出た商品であれば、100万円がそのまま自分の資産になります。10万円の利益が出れば、10万円がそのまま自分の資産になります。税金がかからないのであれば、どちらがより制度を有効活用しているのかというのは、一目瞭然だと思います。

 

モーニングスター [ 投資信託講座 ]」のページでは、この期待リターンに関してこのようにまとまっています。

国内株式や海外株式は国内債券や海外債券に比べると、値動きの幅が大きいことがわかります。また同じ債券でも海外債券は国内債券に比べて値動きの幅が大きいことがわかります。

 

もちろん、あくまでも「期待」なので、確実ではないですが、一般的には国内資産より海外資産、債券よりも株式の方が、期待リターンは高くなります。

 

インデックスファンド

期待リターンが高い商品の話が出ると、「それだったらアクティブファンドが良いのでは?」と考える方もいらっしゃるかと思います。たしかに、アクティブファンドであれば基準価額が何倍にもなることはあります。インデックスファンドであれば、よっぽど安値で買わない限り、何倍にも上昇するというケースはあまりありません。

 

しかし、それでも私はインデックスファンドをおすすめします。なぜならばアクティブファンドは、ファンドマネージャーが変わるリスクがあります。「つみたてNISA」やiDecoは、何十年というスパンで運用を行っていきます。

 

今第一線で活躍されている優秀なファンドマネージャーの方もそこまで長い期間高いパフォーマンスをあげることができるか、またそもそもその長い期間そのファンドを運用しているかということは、分かりません。

 

そうするとそういった長期運用の中で、ファンドマネージャーが変わってしまう可能性もあります。その時に引き続き高いリターンを出してくれる方が引き継いでくれれば良いですが、もしかしたらファンドのパフォーマンスが悪くなってしまう可能性もあります。向こう数年というスパンであればもちろんあまり考えなくても良いですが、何十年と考えるのであれば、ファンドマネージャーが変わるリスクは考えないといけません。

 

一方でインデックスファンドであれば、ファンドマネージャーが変わることによるパフォーマンスの変化というのはそこまで起こりにくいと考えられます。あくまでも指数と近い動きをさせるということが、主要なゴールとなります。そういった意味で、長期運用を考える上ではインデックスファンドがより良いと考えられます。

 

コストが安い

もうこれは投資信託を選ぶ上での基本になります。「投資信託のコスト | はじめての投資信託 | 松井証券」に以下の表と説明が出ています。これを見ると、コストがいかに資産運用においてパフォーマンスを悪化させる要因かということがお分かりいただけるかと思います。

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例えば、500万円を10年間運用し年率3%の収益が得られたとします。コストが年率0.5%であれば、資産額は639万円になりますが、年率2.0%なら549万円となり、なんと約90万円もの差が出てしまうのです。

このように最終的な利益に大きな違いをもたらすだけに、似たような商品であれば、コストができる限り抑えられたものを選ぶことが大切です。

 

特にこの非課税制度は長期投資をメインに考えられた制度です。運用期間が長くなることが、そもそもの前提としてありますので、コストは以下に抑えられるのかということが重要になってきます。

 

では実際に何を買えばいいのか

業界大手の証券会社である「マネックス証券」でお取り扱いのある商品は下のリンクよりご覧いただけます。

info.monex.co.jp

 

特に選定基準のところをご覧ください。「マネックス証券」では国の選定基準にあった商品を取り扱ってくれています。

マネックス証券では、2017年6月に発表いたしました、「お客様本位の業務運営に関する方針」に則り、金融商品の取引機会について多くの選択肢をご提供すべく、つみたてNISA対象ファンドとして金融庁への届出が受理されたファンドについては、取扱の準備が整い次第ラインナップとして幅広く採用してまいります。

 

したがいまして、どれを買っても大きく外れることはないと思います。私自身は「たわらノーロードシリーズ」「iFreeシリーズ」「ニッセイアセットマネジメント」の商品が良いと思っています(これはあくまでも個人の見解です)。

 

具体的にはこの2商品で投資をしていこうと考えています。

  1. <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  2. たわらノーロード 新興国株式

 

もちろんどうなるかは分かりませんが、上の条件にあっていて私が良いと思うのはこの2つになります。もしご興味があれば、あくまでもご自身の判断のもとに調べてみてください。

 

もしまだ「マネックス証券」に口座をお持ちでなければ、こちらから開設の手続きを行うことができます。

 

終わりに

最後になりますが、今は一般の方でも資産運用を行わないといけない時代になりました。それは国の政策として進められているものになります。そのため投資の知識がないというのは、大きなハンデになってしまっているのかもしれません。これを機会に、賢く投資を始められてみてはいかがでしょうか。

 

▼以下は関連記事です。

私が実際に作って運用しているポートフォリオの考え方を紹介しています。

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積立投資の第一人者である水瀬氏の書かれた書籍です。実際の方法論が事細かに書かれています。インデックス運用をされる方であれば必読の書です。

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お金を働かせることは大事ですが、ただやみくもにやってはいけません。お金を働あせる上での注意点とは?

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お金持ちになる方法は1つ。節約ではなく収入を増やすしかない

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今回はお金持ちという人に関してです。皆さんはお金持ちになりたいと考えたことありますか?私はよくあります(笑)「どうやったらお金持ちになれるのだろう」というのは、誰もが一度は考えたことがある問いではないでしょうか。

シンプルに考えるとお金持ちになる方法は2つしかありません。

  1. 支出を減らす
  2. 収入を増やす

当たり前といえば、当たり前なのですが、この2つだけです。ではどちらの方法を追求していくべきなのか?私は1番はあまり意味がなく、2番を追求していくべきだと考えています。

 

 

節約ではお金持ちになれない

よく書店や、インターネットで、「節約主婦が100万円貯めた」とかあるかと思います。電気代や水道代を減らすための節約術というのは、雑誌なんかで取り上げられる定番の企画です。

 

でも考えてみてください。「節約主婦が1億円貯めた」という話はほとんどないかと思います。それはなぜなのか。

 

結局、支出を減らしても限界があるからです。例えば月の手取りの給与が30万円の家庭があったとします。絶対にないですが、ありとあらゆる節約で支出をゼロにしたとします。それでも貯金できる金額は30万円にしかならないのです。

 

つまりいくら出ていくお金を減らしたとしても、入ってくるお金の上限が決まっていればそれ以上に資産を増やすことはできないということです。

 

仮に「節約主婦が1億円貯めた」という人が実在すれば、それはよっぽど旦那さんが高給取りであるか、その節約術をノウハウ化してビジネスチャンスに結び付けたかしかありえません。つまり出ていくものを減らしただけでは、あくまでも入ってくるお金を100%貯蓄に回せるだけで、それ以上のものは得られないのです。

 

収入を増やすってどうすればいいの?

では収入を増やすにはどうしたらいいのでしょう。これも答えは2つしかありません。

  1. 昇給する(給与の高い会社に移る)
  2. 他の収入源を得る

この2つの方法をいかに自分の生活に組み入れていくかということが重要になってきます。たしかに節約というのは、すぐに始められるものだと思います。しかし節約には先ほども申し上げたように限界があります。そして、時には我慢が強いられます。

 

そこまで使った労力と、それに見合う効果があるのかないのかということを考える必要があります。そしてないのであれば、収入を増やす方法を考えるしかありません。

 

昇給(転職)

では実際にお金を増やす方法を見ていきましょう。1つ目は昇給する、あるいは転職をしてより給与の高い場所に自分の身を置くということです。ここでは自分のスキルアップが必要になってきます。

 

給料の良い会社(ポジション)につくためには、それに見合うだけの能力がないといけません。そうなると自分自身に投資をしないといけません。

 

自分自身への投資となると、例えば書籍を買ったり、学校に行って勉強することも1つです。少し背伸びをして、自分より上の人たちと話す機会を増やすということも必要になってきます。自分の市場価値を向上させて、それに見合うだけの対価を得るということはお金持ちになるための一歩になります。

 

「自分への投資かどうかの判断」をする上で、こちらの参考記事もご覧ください ⇒ 「主体的に生きていくための問い 「これは『消費』か『投資』か」

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また高給をとれる仕事先として人気があるのは外資系の金融機関です。ここでは、若い人が何千万というお金を稼いでいます。そういった仕事先を選ぶのも1つでしょう。

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他の収入源を得る

もう一つの重要なコンセプトが、他の収入源を得るということです。いわゆる投資であったり、副業といったことになります。

 

現在の状況としては、国としてはこういった投資や副業を推し進めているという印象を受けます。「つみたてNISA」や「iDeco」といった制度は、投資で得た含み益を非課税で受け取れるというものになります。

 

積立NISA(つみたてNISA)と、NISA・iDeCoを徹底比較!」には、各制度の違いが非常に詳しくまとめられています。以下の表に加えて、各メリット・デメリットが掲載されていますので、ご興味のある方は一度ご覧ください。

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(出所:「積立NISA(つみたてNISA)と、NISA・iDeCoを徹底比較!」)

 

また現在、国は副業を行う環境を作ろうとしています。「政府が年度内に副業容認へ——長時間労働不安、社会保険はどうなる? | BUSINESS INSIDER JAPAN」では、盛り込まれようとしているガイドラインが紹介されています。特にこの記事の最初にある以下のフレーズが、現状と今後の見通しとしてよく表されていると思う。

今年2017年はソフトバンクやディー・エヌ・エー(DeNA)といった大手企業も副業解禁を発表するなど、これまでになく複業キャリアに注目が集まっている。一方で8割以上の企業が社員に副業を認めていないのが現状だ。ここにきて政府が副業・兼業容認へ舵を切ることで、多くの企業や働き手に影響が予想される。2018年は事実上、日本の複業キャリア時代の幕開けとなりそうだ。

 

大手企業を皮切りに副業というものへのすそ野が広がってきています。そうなると、今後は会社にだけ依存する働き方では限界が来てしまうことも意味しています。以前、広島のある市が、副業での採用を開始したというニュースが出ていました。今後働き方は大きく変わっていくでしょう。

 

この広島県のニュースや、今後必要とされるスキル・働き方に関してはこちらの参考記事もご覧ください ⇒ 「これから働き方大改革が起きる。今後の新しい働き方について妄想してみた

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では実際に副業を行ってみようと思ったときには、「2018年版おすすめの副業10選!シェアビジネスやスマホアプリなど|フクポン」や「サラリーマンでもできる副業ランキング【実際にやって月10万以上稼いでます】 - お金がないときに.com」が、最初のアイデアを考える段階では参考になるかと思います。

 

今後いかに多くの収入源を持っているかということが、ポイントになってきます。そしてそれを国として推し進めているということが重要になってきます。会社に雇われるのではなく、主体的に生きていく時代、個人で生きていく時代がすぐそこまで来ているのです。

 

また第一歩として、「ただのサラリーマンから財布を18個まで増やしたお金のルールチェンジ」を読んでみるのも良いかもしれません。ここでいう「財布」とは「収入源」を指しています。いかに収入源を増やしていくかを考える上でのガイドラインになります。そしてどんどん行動に移していきましょう!

終わりに

最後になりますが、今の自分のお金に不満を持っていて、お金持ちになりたいと考えているのであれば、行動に移すしかありません。そして行動を移すのは早い方が断然良いです。

 

出ていくお金と入ってくるお金、もちろん両方のことを考えるのは大事ですが、やはり後者のことを考えている方が楽しいですし、夢へ近づく一歩になると思います。コストカットは、やはりつらいです。食べたいものを食べられなかったり、やりたいことができなかったりします。

 

もちろん無駄使いをしていてはだめですが、自分のスキルや経験にとってプラスになることであれば、どんどん挑戦していくのが楽しいです。あなたの背中を後押しする記事になれば幸いです。

 

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