為替予約はこう行われる 為替ヘッジの実務であるフォワード取引の計算方法とは

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過去ブログ「あなたのポートフォリオを救ってくれるかもしれない、為替ヘッジ付きの外国債券ファンドとは!? - 外資系金融で働きながら思ったことを書いていくブログ」で、為替ヘッジがついた債券(ファンド)への投資ということを提案させていただきました。

 

為替ヘッジを行うと、為替リスクを受けにくくすることができるという解説をさせていただいたのですが、実際にどういった取引なのかを今回はクローズアップしてみたいと思います。

 

 

1. 為替ヘッジの手段としてメジャーな為替フォワード取引

為替フォワード(FX Swapという言い方をするときもあります)とは、現時点で将来の為替レートを決めてしまおうという取引です。現時点で将来の為替レートを決定してしまっているので、為替リスクがなくなるという考え方です。

 

では実際にどのように決めているのでしょう。FXフォワード市場では、1週間先や1か月先など将来の為替レートが既に取引がされています。金融商品は需給で値段が決まるため、買いたい人が多ければ上がりますし、売りたい人が多ければ下がります。

 

でもそもそも論として、将来の為替レートの妥当な水準というのはどのように判断すればいいのでしょう。

 

2. 為替のフォワードレートの計算の仕方

この為替のフォワードレートはそれぞれの国の金利を使って考えます。例えば現座の為替レートは1ドル100円だとします。ここで、1年のドルの金利が5%、円の金利が1%だとします。

 

そうるすと1年後のドルの価値は1.05ドル、円の価値は101円になっています。さてここでそれぞれの通貨にとってフェアな価値というのはいくらになるでしょう。

 

101/1.05をしますと、約96.19円という数字が出てきます。これがどちらの通貨にとってもフェアな水準と言えます。そして、現在の為替レートである100円からこの96.19円を差し引いた3.81円というのが為替のヘッジコストと考えられます。

 

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3. 為替ヘッジ(パーフォワード)のオペレーション

実務的には、複数の為替フォワードを一度に行いヘッジを試みます。例えばある外国の債券は3か月に1度利払い(金利の受け取り)があるとします。これはあらかじめ決まっています。例えば5年の債券ですと、現時点で20回のクーポンの受け取りがあることが分かっています。為替リスクを取りたくない場合どうするでしょう。

 

その場合、現時点で3か月おきの為替フォワードを20回分組んでしまいます。これを為替の世界ではパーフォワードと言ったり、クーポンスワップという言い方をしたりします。言葉も違いますし、厳密には行うオペレーションも少し違うのですが、経済的にはどちらも現時点で複数回分のキャッシュフローの為替レートを決めてしまうことを指しています。

 

例えば、パーフォワードは為替フォワードのマーケットで建値されているレートで全て約定をしてしまいます。先にも申し上げた通り、将来の為替のフォワードのマーケットでは将来の為替レートが取引されています。現時点で3か月おきの5年分を全て決めてしまい、doneしてしまいます。これにより、将来の円貨での受取金額を固定することができます。

 

4. まとめ

為替ヘッジとは為替レートを固定してしまうことです。本来、外貨資産を円換算するときに円高になると評価はマイナスになるのですが、逆に円安になるとプラスになります。為替ヘッジを行うとこの変動をなくすことになるので、円高になって損をしない一方で円安になっても得をしないことになります。為替ヘッジのコストを負担することにより、普段であれば資産自体の変動にのみフォーカスすることができ、為替変動リスクを小さくすることができます。