外資系金融機関 就職/転職時には気にしたい日本での業績

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過去記事で「外資系金融、給与の実態」という記事を書きましたが、それに付随して今回は外資系金融の日本でのプレゼンスというものを見てみたいと思います。

 

1. 日本ではどこの外資系金融のパフォーマンスが良いか

まずこちらのBloomberg記事をご覧ください。この記事では日本に拠点を構える外資系金融機関のそれぞれの利益の比較が出ています。

www.bloomberg.co.jp

 皆さんの印象と比べてどうでしょう。何となくゴールドマンサックス証券が一番かと思われがちですが、今回の結果ではモルガンスタンレー証券が日本での利益という意味では一番になりました。同記事によると、モルガンスタンレー証券は低金利という日本において仕組債というビジネスやIPOにおいて利益を出すことに成功したとあります。

 

一方でバークレイズ証券やUBS証券といった欧州系の証券会社は苦戦を強いられたようです。バークレイズ証券は日本株事業からの撤退により人員を大幅に削減、またBrexitといったイギリスでのニュースも収益に影響を与えているようです。欧州系は今後EMIR(European Market Infrastructure Regulation:欧州市場インフラ規制)やMiFID IIといった規制により、ますますビジネスのかじ取りが難しくなっていくことが予想されます。

 

(以下、収益表は上のBloomberg社記事より転載)

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2. 今後の外資系金融による証券ビジネスとしての展望のヒント

今後の証券業界はどのようになっていくのでしょう。予想としては非常に難しいですが、やはり先ほどのブルームバーグ記事にあるように、仕組債やIPOといった分野でどこまで強みを出せるかということは一つのポイントとなりそうです。

 

現在の日本の金利のマーケットは、低金利であることに加え、日本銀行によるYCC(Yield Curve Control)により非常にボラティリティの低い市場となってしまっています。こういった中では利益を出すのは難しいというのが現状です。

 

仕組債は、うまく利用すれば金利を享受できる非常に魅力的な商品であると同時に金融機関が手数料を稼ぎやすいビジネスともいえます。また日本ではFinTechといった分野も人気を博し、ベンチャー企業も設立されています。こういったところのIPOは今後も続いていくでしょう。同記事でモルガンMUFGのジョナサン・キンドレッド社長は「現在、国レベルでの金融市場改革が進もうとしている日本には有望なポテンシャルがあり、われわれはさらにビジネスを成長させていく」との見通しを示していることからも分かります。

 

日本では外資系金融機関というと何となくカッコイイといったイメージを持つ方もいらっしゃるようですが、実際の業績というのは良いところもあれば芳しくないところもあるというのが現状です。もし外資系金融機関への就職を考えている方は名前だけではなく実際の業績というところにも目を向けてみてください。